なんでも食べ過ぎはいけないと思うんです。我が家の父は、うどんに海苔をたっぷりいれたものが好きです。
たっぷりの量が尋常ではなく、もみ海苔をたっぷり一掴み入れます。
そして、姪っ子ちゃん達はおやつ代わりに味付き海苔をパリパリ食べるほど、大好きなのです。
海苔の食べ過ぎって、カラダにどんな影響があるのでしょうか?なんとなく、適量がどのくらいかわからない食材でもありますが、適量ってやっぱりありますよね。
私たち大人や、子供たちにはどんな影響があるのか、あらかじめ知っておきたいところです。
目次
海苔はカラダにいい食材なのは確か!
海苔は、皆さんもご存知のように、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富に含んだ美容にも健康にもいい食材です。
ぺらっとした姿なのに、なんと大豆と同じくらい質の良いたんぱく質が主成分で、全体の40%も含んでいます。
海苔のビタミンCは、果物や野菜に負けないくらい豊富なうえ、貧血予防に嬉しい鉄分もたっぷり入っているのは、女性にはいい食材ですよね。しかも、カロリーも低いときている!
私が気になるのは、海苔などの海藻類には、ヨードが豊富に含まれていることです。海苔の食べ過ぎは、ヨードの摂り過ぎに繋がるということですよね。
海苔の食べ過ぎ=ヨードの過剰摂取に注意!
ミネラル成分のヨードはヨウ素とも呼ばれ、海苔だけでなく、昆布やワカメなどの海藻類 に多く含まれています。
特に昆布はずば抜けた含有量ですが、海苔も他の海藻類や他の食材に比べるとかなりヨードが多いんです。
だから、海苔の食べ過ぎで心配なのは、「ヨードの過剰摂取」です。
ヨードを摂りすぎると、甲状腺ホルモン肥大など甲状腺の病気になる可能性があると言われています。
また、甲状腺の病気のある人が海苔を食べ過ぎると、薬が効きにくくなる可能性があります。
海苔の1日の適量は?
海苔の食べ過ぎでは、やっぱりこのヨード(ヨウ素)の摂取量がポイントです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版」(最新版)によると、1日のヨウ素摂取推奨量(18歳以上)は、0.13~3.0mgです。
海苔100gのヨウ素量は約2.1mgなので、板海苔1枚=3gには約0.06mgのヨウ素が含まれていることになります。
海苔だけで最低の摂取量なら2枚とちょっと、上限3.0mgまでなら50枚ということになります。
ですから、適量は真ん中をとっても、板海苔なら20枚以上はOKということになります。
こどもの海苔の食べ過ぎには、どんな症状が?
内臓機能も未発達なこどもなら、海苔の食べ過ぎで心配なのは、ヨードよりも「不溶性の食物繊維の摂り過ぎ」です。
水に溶けない食物繊維は、そのまま腸内まで届き、水分を吸収して膨張します。こどもには、腹痛や下痢を起こす可能性があるということ。
大人でも胃腸が弱っていると感じたら、同じような症状が考えられるので、注意しましょう。
海苔は熱処理で消化吸収されやすくなる!
実は、海苔は火を通すことで消化率がよくなります。
海苔の消化の悪さは食物繊維の影響だけではなく、細胞膜が強いことにもあります。焼いたり、煮たりすることで、細胞膜が壊され、消化もよくなるのです。
小さなこどもや体調がすぐれない大人には、生の乾燥海苔ではなく、焼き海苔や佃煮を食べさせると、消化がよく、栄養もしっかり摂れるというわけです。
もうひとつ、味付け海苔の食べ過ぎにも注意!
味付け海苔の場合は、板海苔よりも塩分が3倍くらい多くなります。
味付け海苔以外の海苔にも、塩分は含まれます。しかしそれは、天然の塩分なので、多少食べ過ぎても塩分を摂りすぎると単純には言えないのです。
しかし、味付け海苔の塩分は、それそのものも少ない量ではないし、もともとの海苔の塩分のことを考えると、輪をかけて塩分の摂り過ぎにつながることになります。
男性の塩分摂取は8.0g/日未満、女性は7.0g/日未満になっています。他の食材からの塩分も兼ね合わせると、1日であまり多くの味付け海苔は食べない方がいいのがわかりますね。
まとめ
板海苔は大丈夫ですが、やはり味付け海苔や韓国海苔は気をつけないといけませんね。この先も父には安心して、好きなだけ海苔をかけてもらいます。
- 海苔はたくさんの栄養を含み、カラダにいい食品だが、気になるのはヨードの含有量。
- ヨードを摂りすぎると、甲状腺ホルモン肥大など甲状腺の病気になる可能性がある。
- ヨードからいうと、海苔の一日の摂取量は2~50枚が適量。
- こどもは海苔の食物繊維で、腹痛や下痢を起こす可能性がある。
- 海苔は熱処理で消化吸収されやすくなる。
- 味付け海苔の塩分には注意が必要。
カラダにいいからっていっても、姪っ子ちゃん達は味付き海苔の代わりに、板海苔は食べないよな…。