寒い季節に食べたくなるのが、冬が旬の白菜!!
自然な甘みもあって、お鍋はもちろんのこと、スープ、炒め物、漬物、いろいろ使えて便利な野菜ですね。
でも丸ごと買ってきて、いち枚いち枚、葉をはがしていくと、「あれれ?黒い点が!!」なんて経験ありませんか?
今回は、こんな白菜にみられる黒い点について、点の正体をまとめます。
白菜の黒い点は、食べられるの?
結論としては、まったく問題なく食べられます。
買った白菜を一枚一枚めくったとき、白い根元に近い部分にゴマのように点々とみられますね。
汚れかな、と思って洗ってみたけど、落ちない!
まさかカビ?それとも虫がついているとか?などと不安になりますね。
また、白菜の外側に見られるけど、内側の方には見られないので、外側は捨ててしまう人も多いかもしれません。
でも捨てないでちょっと待って!!
白菜にあらわれる黒い斑点の正体の秘密
この黒い点は「ゴマ症」といわれる生理障害により、あらわれてくるものです。
「ゴマ症」は、白菜の葉の主脈(一般には‘茎’と呼ばれる白い軸の部分)に、多数の黒い斑点が発生する現象です。
土壌成分や気温などの影響によって発生しやすい現象で、結球(葉が巻いて丸い球状になること)開始の後期に発生し、外葉に近い葉ほど多く見られます。
それで、内側の葉には黒い点が出てこないのですね。
カビや病気、傷みではありませんので、食べても問題はありません。
この黒い点はなぜできる?
実はこれ白菜の「生理反応」のあらわれと言われています。
生理障害ともいわれ、白菜が栽培環境に関してストレスを感じているとのこと。
この生理障害は、ほかにもカブや野沢菜にも起こります。
どうして白菜にストレスがかかってしまうのでしょうか?
それにはこんな原因だと考えられています。
- 肥料過多による過剰窒素
- 高温、または低温といった温度管理
- 収穫時期の遅れ
- 畑に密度濃く植えられた環境
専門家によると多くは1.の肥料過多による窒素の影響が1番大きいようです。
ある程度堆肥で肥やされ土づくりされた畑には、微生物によって窒素が供給されます。
しかしその目に見えない微生物のパワーを予測するのが難しくて、結果的に肥料をあげすぎてしまった、という理由だそうです。
また2.の低温という温度管理も、気候によって左右されてしまいます。
購入直後はゴマ症が出ていなくても、冷蔵庫で長く放置した場合にあらわれることがあるかもしれません。
ストレスとは言っても、味にも栄養面にも問題はありません。
ただ、「見た目」の問題でやはり敬遠されることがあります。
なので、農協や農家さんの間では勉強会も開かれ、ゴマ症の回避を努力しているそうです。
お野菜って、本当に繊細で難しいんですね。
黒い斑点の正体はポリフェノール
黒い斑点の正体は「ポリフェノール」ですので食べても問題はありません!!
ストレスを受けた白菜は細胞内にポリフェノールを蓄積。
蓄積されたポリフェノールは細胞壁を褐色に変えます。
この細胞壁が、白菜に黒い斑点となってあらわれるというわけです。
ポリフェノールといえば、赤ワインやチョコレートなどに含まれるといわれ、少し前に話題になりましたよね。
- 体内の抗酸化作用
- 血圧降下
- 殺菌作用
- 抗ガン作用
といった人の体に嬉しい効果がたくさんあると言われています。
お料理のメニューによってはどうしても見た目が気になる、という方は黒い斑点のある部分を削ぎとってしまいましょう。
くれぐれも葉っぱごと捨てる必要はありません。
白菜の栄養と調理法
白菜は95%が水ですが、ビタミン・ミネラルを多く含み、栄養価の高い食材です。
しかし、白菜料理の調理法としては加熱調理が多いため、栄養素の多くが壊れてしまうことが多いのです。
生のままザクザクと切って、サラダにしても歯触り良く美味しいです。
私は、細く刻んだ塩昆布をトッピングして食べるのがお気に入りです。
白菜は細かく切れば、黒い斑点も目立たず気にならなくなります。
まとめ
- 白菜に黒い斑点があっても全然問題ありません。
- 虫でもカビでも病気でもなく、ゴマ症という生理反応です。
- 黒い点はポリフェノール。
- 刻んで食べれば目立たない。
こうして黒い点の正体を理解できれば、この野菜の模様だと思って抵抗なくなります。
黒い点のところはポリフェノールとわかりましたので、捨てることなく白菜の栄養をあますことなくいただきましょう!
これだますます白菜が食卓で大活躍する機会が増えること、間違いなし!ですね!