コンビニやスーパーで買い物をしているとき、「あれ、パッケージ変わった?小さくなった?」なんて思ったことはありませんか?
「前はこのカップラーメンだけでお腹いっぱいだったのに、なんか今日は物足りないなぁ。」なんてことも。
それはもしかしたら、『ステルス値上げ』かもしれません。
「値上げ」と聞いて嬉しい気はしないのが私たち消費者の気持ちですが、企業側にも様々な理由があり、「ステルス値上げ」を行わざるを得ない状況になっているようです。
今回はそんなステルス値上げの実態と、実際にステルス値上げをされている商品の一部をご紹介していきます!
ステルス値上げの必要性と言葉の由来
ステルス値上げの「ステルス」には、英語で「密かな」という意味があります。
つまりステルス値上げは、「密かに値上げ」されていることを意味する造語です。
日本では、ステルス値上げ以外にも、隠れ値上げや、実質値上げとも言われます。
そして主に日本とイギリスでこの現象が多く起きており、イギリスでは「シュリンクフレーション」などとも呼ばれています。
これは、英語のシュリンク(縮小、減る)とインフレーション(物価が上昇すること)を掛け合わせた造語です。
ステルス値上げの方法は、お値段そのままで、内容量が減るというもの。
金額が今まで通りなので気が付きにくいのですが、お菓子や食品、日用品から、コンビニ弁当に至るまで、様々なものが実質的な値上げをされています。
値段がそのままで、中身だけこっそり減らすなんてひどい!
と思ってしまいそうですが、中身を減らすのは、企業側としても苦肉の策です。
最近、商品の原料や人件費など、様々なモノの値段が上がっています。
そのため企業としても、商品の値段を上げなければやっていけません。
しかし値段を上げてしまうと、売れなくなる可能性があります。
それを回避するために、お値段はそのままで、中身を減らしているのかもしれません。
実際、今まで100円で買えていたお菓子が、突然130円になったら?
少し買うのをためらってしまいますよね。
でも、100円のままでお菓子の中身が減量されていたら?
同じ金額で買えるならと、私なら買ってしまうかもしれません。
とは言え、「パッケージ変更!」とか「スリム化」なんてかっこいい言い方をするのではなく、減量するなら減量すると、堂々と言ってほしいですよね。
値上げされているお菓子・食品・飲み物
実際にステルス値上げが行われている商品のうち、飲食物の中から人気の商品を10個ご紹介します。
①『カルビー ポテトチップス』
・値段はずっと100円
・90g→65g(2007年)→60g(2019年)
②『ハーゲンダッツ ミニカップ』
・270円→263円(2014年2月)→272円(2014年12月)→295円(2019年)
・120g→110g(2014年2月)
③『うまい棒』
・値段はずっと10円
・7~9g(2007年)→5~6g(2010年)
④『雪見だいふく』
・89円(2007年)→130円(2011年)→140円(2018年)
・50ml(2007年)→47ml(2011年)
⑤『たけのこの里』
・値段はずっと168円
・84g→77g(2008年)→70g(2015年)
⑥『じゃがりこ サラダ』
・値段はずっと89円
・65g→60g(2007)
⑦『明治おいしい牛乳』
・250円→260円(2008年)→270円(2019年)
・1000ml→900ml(2016年)
⑧『プリングルズ』
・値段はずっと233円
・170g(2007年)→140g(2010年)→134g(2013年)→110g(2015年)
⑨『明治 スライスチーズ』
・値段はずっと300円
・128g→112g(2014年)→105g(2018年)
➉『希釈用カルピス』
・440円→460円(2008年)
・500ml→470ml(2010年)
値上げされている日用品
以下は、日用品のステルス値上げ商品です。
①『薬用せっけんミューズ 固形』
・値段はずっと475円
・150g→135g(2018年)
②『メンターム薬用スティック』
・値段はずっと155円
・5g→4g(2016年)
③『キュキュット 本体』
・値段はずっと190円
・250ml→240g(2017年)
④『ASIENCE(アジエンス) シャンプー』
・値段はずっと625円
・530ml→480ml(2014年)→450ml(2016年)
⑤『レノア本格消臭』
・値段はずっと260円
・600ml→580ml(2016年)→550ml(2018年)
⑥『ダイソー 野菜の土』
・値段はずっと100円
・3.0kg→2.5kg(2016年)
⑦『めぐりズム アイマスク』
・値段はずっと1000円
・14枚→12枚(2018年)
まとめ
あなたの好きな商品は含まれていましたか?
「そうそう!」と心当たりのあるものから、「そうだったの!?」なんて、知らなかったものもあるのではないでしょうか。
ここに挙げたのは、ステルス値上げをされた商品のごくごく一部です。
もっと詳しく見たい!
という場合は、以下のサイトを確認してみてくださいね!
『内容量が減った商品(wikipedia)』
値段はそのままでも、中身が減ってしまうのは悲しいもの。
しかし多少高くなったとはいえ、商品がなくなることに比べれば、悲しさは小さいはずです。
物価があがり、苦肉の策で「ステルス値上げ」に踏み切っている企業も少なくありません。
ステルス値上げに気が付いたとしても、好きな商品そのものが販売され続けることに感謝するくらいの、大きな気持ちで買い物を楽しめると良いですね。