雨が降ってほしくない前日に作るものと言えば、「てるてる坊主」ですよね。
♪てるてる坊主、てる坊主 あ~した天気にしておくれ~♪なんて歌いながら、窓際につり下げましたよね。
でも…てるてる坊主って、首吊りしているように見えませんか?
てるてる坊主の由来を探ってみれば、どうしてあんな首吊りスタイルなのかわかることがあるかも!と思ったら…てるてる坊主の切ない、怖い由来が2つ判明しました…。
どちらが本当の由来なのか…あなたはどう思いますか?
①てるてる坊主の悲しい由来
てるてる坊主の由来が、中国の「掃晴娘(そうせいじょう)」という箒を持った女の子の切り絵を軒先に吊るす習慣にならったと、さらっと聞いたことがあります。
この習慣は、現在ではほぼ消滅しているらしいのですが、お年寄りは晴れてほしい時に空を箒ではく仕草を真似て願掛けをするそうです。
しかし、この掃晴娘が一体何者なのかまでは、全く考えたことがありませんでした。
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この掃晴娘のモデルになった娘は、北京に住んでいた晴娘という、賢くて美しい娘で切り絵が得意だったそう。
ある年の6月に大雨が続いて、北京の街は大洪水に見舞われていました。
そんな折、晴娘もほかの北京の住人のように天に向かって、雨が止むことを祈ったのです。
すると、「東海龍王の太子の妃になれ、さもなくば北京を水没させる」と天の声があったのです。
これは、北京の雨を止ませるために、自分の命を天にささげることを意味しています。
晴娘が「北京のためならば…」と意を決した時、大風とともに晴娘の姿は消えて、北京の空が晴れ上がりました。
のちに、北京の人々は晴娘をしのび、人の形をした切り絵を軒先に吊るすようになったと言われています。箒は、雨雲を掃き散らすために持っているんですよ。
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この言い伝えに由来して誕生したと言われるてるてる坊主。首吊りスタイルになったのは、古い日本でもあった生贄(いけにえ)の風習のイメージからではないかと言われています。
もうひとつ気になるのが、由来は娘であるのに、いつ坊主に変化してしまったのか。これははっきりした理由がわからなく、「娘より坊主のほうがご利益をもたらしそう」だからじゃない?みたいなふわっとした理由なのかな・・と。
でも…もうひとつのてるてる坊主の由来を知ると、これが坊主になった理由なのだろうか…と思ってしまうんです。
②てるてる坊主の怖い由来
これはほとんど都市伝説のような由来ですが、てるてる坊主の首吊りスタイルにあまりにぴったりくる&なぜてるてる「坊主」なのかしっくりする伝説なので、ご紹介します。
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昔、雨が降り続く時期がありました。はじめは、そんなこともあるだろうが、いつかは晴れるだろう。と住民はただただ辛抱強く待っていました。
しかし、いつになっても雨は止まず、太陽は顔を出しません。いよいよ住民もこの状況に困り果ててきました。
そんな時、住民は「お経を唱えれば、次の日は晴れる」ことで有名なお坊さんがいることを知ったのです。
その噂を耳にした、その土地のお殿様は、すぐにそのお坊さんを呼び寄せたのです。
そのお坊さんは、お殿様の前でお経を唱えて「これで明日は必ず晴れますよ」と言いました。
しかし…次の日も雨は降り続けてしまったのです。
お殿様の怒りを買ってしまったお坊さん。嘘をついた罰として、首をはねられてしまいます。お殿様は「おまじない」と称して、はねたお坊さんの首を布に包んで吊るしたのです。
すると、次の日は快晴になりました。
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かなり残酷なこの由来…。しかし、てるてる坊主の首吊りスタイルと坊主と呼ばれる由来としては、ぴったりなんです。
てるてる坊主の頭の中身をピンポン玉で作ると綺麗にできるのですが、なんとなくこの話とリンクしてしまい、ピンポン玉を使うのはやめよう…と思ってしまいました。怖いっ!
まとめ
てるてる坊主の由来は、ふたつありました。
- 中国の影響を受けた、かなしい由来→晴れを願って、住民のために天に召した切り絵が上手だった娘:晴娘から、てるてる坊主が生まれた。
- 日本での恐ろしい伝説を受けた、ホラーな由来→大雨を止めることができず、首をはねられ、見せしめに首を布にくるんで吊るした様から、てるてる坊主が生まれた。
明るめの歌を歌いながら願いを込めて、てるてる坊主を吊るしていましたが、まさかこんな由来があったとは…。
あなたはどっちの由来を信じますか?