生卵に限らず、卵は子供のアレルギー発症率がナンバー1の食品です。
親としては、卵かけご飯は美味しいし、食べやすいので、子供にも食べさせてあげたいですよね。
でももちろんのこと、加熱調理した卵より、生卵のほうがアレルギーを起こしやすいのです。
安全に食べなければ、嫌いになってしまう可能性があります。子供には、何でも食べてほしいですよね。
では、生卵は何歳から食べていいのでしょうか?初めての生卵を食べる時の注意すべき点は何でしょうか?
わかっているようでわかっていない生卵のことを、ここでまとめてみます。
目次
生卵は何歳から食べられる?
この何歳から?の疑問には、答えが2つあります。
【免疫機能の観点から】
一般的に、『子供に生卵を食べさせていい年齢は3才を過ぎてから』と言われています。なぜ3才からかというと、子供の免疫機能が安定するのがこの年齢だからです。
免疫機能が安定するということは、生卵からの細菌感染を防ぐ、または感染したときの抵抗力がついたと言えます。だから、生卵アレルギーへの対策としては、充分でないという人もいます。
【内臓機能の観点から】
一般的な成長から言えば、子供の内臓機能が完成するのが10才前後とされています。そのため、小児科などでは10才を超えてから、生卵を食べることをおすすめているところが意外と多いそうです。内臓機能が発達すれば、生卵アレルギーの不安は、だいぶ低下するでしょう。
生卵のアレルギーの原因は?
生卵を含む卵アレルギーは、オボアルブミン、オボトランスフェリン・オボクコイド・リゾチームがアレルゲンとされています。これらは全て、卵白に含まれる成分なのです。
初めて生卵を子供に食べさせる時には、まずは黄身だけをあげみて、様子をみるのもいい方法です。
初めての食品は、何でも少量から始めなければリスクが大きいので、黄身だけが量的にもちょうどいいかも知れません。
生卵アレルギーの症状は?
アレルギー症状は、じんましんや咳が分かりやすい症状として挙げられます。症状は、個人差や本人のその日の体調で、食べてから数分で出ることもあれば、数時間後に現れる場合もあります。
アレルギーのじんましんは、口周りから、首へと広がっていくケースが多くみられます。口周りは、腫れを伴うこともあります。じんましんは、かゆみがある時もあるので、子供がかきむしって悪化させないように注意しましょう。
咳が出る場合には、アレルギー症状が重いと考えるべきです。ひどい時には、呼吸困難になってしまうこともあるので、経過をよく観察してあげましょう。
他には、嘔吐や下痢、腹痛などの症状もみられることがあります。
生卵アレルギーではなく、食中毒の場合も
嘔吐や下痢、腹痛や発熱があった時には、サルモネラ菌による食中毒の可能性もあります。
その際はアレルギーとは違い、一時的な食中毒の症状です。39℃以上の発熱と脱水症状が特徴です。
病院に行って対処してもらいましょう。
初めての生卵、気をつけたいことは?
初めて食べた時になにか起こると、子供は生卵を嫌いになってしまいます。成長にはなんでも食べることも大切なので、気をつけてあげましょう。
■すぐに病院にいける日中に食べさせる。
■生卵は、新鮮なものを用意する。
■最高でも1日1個、できれば黄身だけにする。
■風邪などの病み上がりなどで内臓機能が弱っている時は避ける。
初めての生卵のタイミングでは、親は年齢を気にします。でも、それに合わせて、その日の子供の調子を見てあげるのも重要です。
新鮮な卵の見分け方は?
お店に並ぶ卵のほとんどは、生食にも適してる新鮮なものですが、生卵で食べるには少しでも新鮮なものを選びたいです。
以前は、表面がザラザラしている卵が新鮮だと言われていました。でも最近は、卵は洗浄してから出荷されるようになっています。その洗浄で殻の表面のでこぼこがなくなっているので、殻のツヤで見極めましょう。
割った時の新鮮な卵の特徴
- 白身が盛り上がっている。
- 白身が白濁している。
- 黄身の表面にはりがある。
生卵で食べるために割ってみて、これらの特徴がみられない時には、その卵は早めに加熱して食べましょう。
卵を割らないで鮮度を確認する方法!
卵を割らないでも鮮度を確かめることもできます。
- 塩水に入れてみる→新鮮な卵は沈む
- 光を当ててみる→新鮮だと明るい部分が小さい
- 振ってみる→新鮮なものは音がしない
水にいれた卵を冷蔵庫で長く保管するのは、好ましくありません。卵焼きなどでしっかり加熱して食べてしまいましょう。
まとめ
実際の先輩お母さんたちは、3~4歳すぎたところで、少しずつ食べさせている人が多いですよ。
まとめると…
- 生卵は、免疫機能でいえば3才から、内臓機能でいえば10才から食べるのがいいと言われている。
- 生卵アレルギーの原因は、卵白から。
- アレルギー症状には、じんましん・咳・下痢、嘔吐、腹痛などが考えられる。
- サルモネラ菌食中毒との混同に注意。
- 生卵を初めて食べさせる時には、日中に新鮮な卵で、できれば黄身のみ、体調のいい時に。
- 新鮮な生卵は、白身が盛り上がって白濁、黄身にはりがある。
- 塩水に沈む、光を当てて明るい部分が小さい、振って音がしない卵は新鮮。
生卵や卵アレルギーそのものが遺伝するのは考えにくいそうですが、アレルギー体質は遺伝しやすいようです。食べ始めの年頃を考える時の参考にしてください。