先日、久しぶりにしばらく手つかずになっていた押し入れを掃除してみることに。ほとんど“開かずの押し入れ”と言っても過言ではない状態だったので、正直何が出てくるか心配でした。
それでも、ほとんどは捨てるものばかりだったのですが、ひとつだけ捨て方にも困るものが出てきてしまった…。
いつ使ったかわからない墨汁、ほぼ1本。
得意の「また使うかも。」で取っておいてもいいのですが、いつのものかもわからないし、硯に残った少量の墨汁や筆先についたものを洗い流す程度の量ではないので、どう捨てていいかもわからない。
トイレやシンクに流すにもこの量だと真っ黒になったりしたら嫌だし…、捨てる時に手や服に墨汁がつくと落ちないんだよねぇ…と何かしらの言い訳を考え始めている私。
いやいや、そんなことを繰り返しているから、今ここでこの墨汁にまた出会ってしまったのに。
そこで今回は、墨汁の正しい捨て方についてまとめたいと思います。
墨汁に寿命はあるの?
まず前提として、墨汁は腐ると聞いたことがありませんか?墨汁にもいろいろな種類があります。お値段からもわかるし、硯でする固形墨もありますよね。これは全て成分の違いなんですよ。
一般的に学校の授業などで使うお安い墨汁は、合成糊を使った墨汁です。これは安定剤や防腐剤も入っているので、ほぼ腐らないと言えます。保存状態がよければ、なんと5年程度は使えます。
本格的に書道を嗜む人が使うようなお高い墨汁には、膠(たん)と言われる成分が入っています。これは、動物の皮などからとった成分が主成分。タンパク質なので、細菌が繁殖して腐る可能性が高いんですね。寿命は2年程度だと思うのがベターです。
我が家にあった墨汁はお安い合成糊の墨汁です。ニオイで腐ってないのは確認しましたが…5年以内のものかは…不明。
墨汁の捨て方
調べてみたら、なんと市町村によっては墨汁の捨て方を解説してくれている親切な自治体も。
なので、結論から言ってしまうと、必要ない古布や新聞紙にしみ込ませて「燃えるゴミ」として捨てるのが正解です。もちろん、墨汁が入っているボトルは、軽く水洗いして素材によって分別。
公共下水であれば、シンクなどに流してもOKとの見方もありますが、少なからずシンクなどが墨汁で汚れてしまうことを考えると、燃えるゴミで捨てる方が手間はかからないと思います。
墨汁がついてしまった時の落とし方
私の場合、墨汁を捨てるのを躊躇していた理由のひとつに、手や服についてしまうかも知れないからというのもありました。
墨汁って、なかなか落ちないですよね?爪と皮膚の間に入ってしばらく落ちなかったり、白い服の時に限って墨汁が飛んでしまったり。
あわせて墨汁の落とし方もご紹介します。
・手についた墨汁の落とし方
- せっけんをよく泡立てる
- 古くなったいらない歯ブラシで優しく汚れてしまったところをこする
- せっけんでうまく落ちなかった場合には、歯磨き粉も試してみる
捨てるときにも墨汁が手につくことは多いかと思います。
この落とし方を試してみてダメだったら、自分でシャンプーをさせてみてください。髪の毛がブラシ代わりになって、意外に落ちてしまうこともありますよ。
・服についた墨汁の落とし方
服に墨汁がついたときの絶望感と言ったら・・
しかし安心してください。綺麗に落とす方法があります。
こちらの記事に詳しくまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
まとめ
やっと我が家の何年物かわからない墨汁とも、おさらばにできそうです。
扱いが意外と厄介かと思いきや、そうでもないかも?
まとめてみると…
・墨汁には寿命がある
→安価な合成糊墨汁…5年程度 高価で本格的な膠(たん)が入った墨汁…2年程度
・墨汁の捨て方
→古布や新聞紙にしみ込ませて、燃えるゴミとして処理
→入れ物はブラスティックなど素材によって分別
あまり使わないだけに、ついつい取っておいてしまう墨汁。でも寿命があるので、私のように面倒くさがらずに、思い切って捨てるべき時もありますよ。