我が家の家族は、無類のチーズ好きなのに、ブルーチーズだけはみんな敬遠しがち。
その理由は、「青カビが目に見えていっぱいあって、口に入れるのに戸惑う」だそう。
理屈っぽい父に至っては、「世の中には、味噌や納豆、醤油なんて発酵食品が普通にあるけど、目に見えるカビはない。今は熟成肉も流行ってるけど、あれだってカビの部分は切って捨ててるでしょ?」と、チーズも他の発酵食品も理屈は一緒なのはわかってるんです。アピールが半端ないのです。
でも、せっかくチーズ好きなんだから、ブルーチーズも我が家のチーズのチョイスに入れてもらって、世界を広げてほしいのです。
だって、健康にも美容にもいいんです、ブルーチーズの青カビは。
カビには食べていいカビもある
みなさんも目にしたこともあるかも知れませんが、黒カビや白カビや青カビなどものすごく様々で数多くのカビの種類があります。
ブルーチーズは日本語では「青カビチーズ」と言われ、チーズの中に青カビが筋状に入っているのがわかります。
一般的な青カビといえば、パンやみかんに出る青カビでしょうか。それらは毒性が強く食べてはいけないカビです。
しかし、ブルーチーズの青カビは食べても大丈夫です。食べられないカビならば、もちろんチーズの中には入れませんよね?
しかも、このブルーチーズの青カビは、ブルーチーズがチーズの中でも「最強」と評される理由にもなっているんですよ。
ブルーチーズはむしろ健康と美容にいい
チーズは、良質なタンパク質でカルシウムやビタミンを多く含んでいるのは、すでに知られつつありますね。
タンパク質は健康な生活を送るためには、欠かせない栄養素です。カルシウムは、骨や歯の丈夫にしてくれます。
チーズに含まれるビタミンの中でも、A群は美肌効果、皮膚や髪の毛の保護をしてくれる栄養素です。
ここでさらに注目したいのは、ブルーチーズに「LTP」という成分が含まれていること。この成分は、血管の収縮を和らげて、同時に血圧を下げる働きがあります。
他のチーズや発酵食品にも含まれる「LTP」ですが、その量がブルーチーズは、他の食品に比べて多いんですね。
それから、世界三大ブルーチーズのひとつである「ロックフォール」の青カビが、これまたすごい健康効果があります。
ロックフォールには、それ用の青カビが使用されるのですが、それが他の菌類と結びついて造る二次代謝物が心臓血管の健康に役に立つことが発見されています。
心臓の血管の健康に効くようで、心筋梗塞や狭心症などの心血管疾患の予防にもつながるそうですよ。
健康にいいと言っても、食べ過ぎには注意
ブルーチーズは癖のある風味が強いので、そんなに食べ過ぎることもないとは思いますが、適量は1日30gほどと言われています。
ブルーチーズに限らず、食べ過ぎは塩分と脂肪の摂り過ぎになるので気をつけましょう。
また、チーズ類の食べ過ぎは、頭痛や吐き気、下痢、体臭が強くなることもあります
上手に保存してブルーチーズを楽しみましょう
チーズ類を保存する時は、ラップで包むのはご法度です。
なぜなら、ラップのにおいがチーズに移ってしまうし、発酵し続けているチーズの呼吸を苦しくしまいます。
また、種類によっては、発酵に伴いホエー(乳清)がでてくるのですが、その水分が逃げるところがなく、チーズの劣化を早めてしまいます。
ブルーチーズも含む美味しいチーズは、オーブンシートに包んでタッパーやジップロックなど密閉できるものに入れてましょう。
できればチルド室での保存が向いています。
ブルーチーズはホエーが出てくるので、たまにキッチンペーパーなどでふき取ってあげれば、なお長持ちします。
香りが強くなって味に刺激が出てきたら、かなり熟成が進んだ証拠。刺激が強すぎて、そのまま食べても美味しくなくなってしまったら、加熱料理に使うのをおすすめします。
まとめ
ブルーチーズの青カビを恐れて食べるのをあきらめるなんて、もったいないです!
健康にも美容にもいいブルーチーズ、適量を楽しみましょう。
ブルーチーズをチーズフォンデュに入れるのもおすすめです。
まとめると…
- ブルーチーズの青カビは、食べられるカビ。
- 健康にも美容にもいい。
- 特にブルーチーズのロックフォールには、心血管疾患の予防にいい。
- でも食べ過ぎには注意、1日30gが目安。
- クッキングシートに包み、密閉できるものに入れて、冷蔵庫(できればチルド室)で保存。
健康にもいいとなれば、我が家の父でも食べてくれるかも! 我が家のチーズの世界も広がりそうです。