たんが喉にへばりついて、声がかすれる。
喉にたんが絡まっているのに、なかなか切れない。
喉がスッキリしなくて、不快な思いをしたことはありませんか?
風邪をひいているわけでもないのに、慢性的にたんのトラブルがある場合。
それはもしかしたら、鼻や気管支からのサインかもしれません。
たんが絡む原因は何なのか?緩和させるにはどうしたらいいのか?
喉にへばりつく不快なたん、原因と対策を見てみましょう。
しつこいたんは鼻トラブルのサイン
私たちの体は健康な状態でも、鼻から喉に鼻水が流れています。
普段は微量なので気にならないのですが、何らかの原因で量が増えたり粘性が高まったりすることも。
そうするとたんが喉に貼りついたり、絡まったりしてしまうのです。
鼻水が鼻の穴から流れる状態、つまり鼻水がでることは「鼻漏(びろう)」といいます。
鼻の裏にあたる喉から流れる状態は、「後鼻漏(こうびろう)」。
この後鼻漏は、鼻周辺のトラブルが主な原因です。
後鼻漏の70%は、副鼻腔炎やアレルギー性の慢性鼻炎が引き起こしていると言われています。
たんの色はチェックしましたか?
黄色っぽいたんや黒味がかったたん、血が混じっている場合には副鼻腔炎や蓄膿症が進行している可能性があります。
粘り気の強いたんも要注意です。
こういったケースでは早めの治療が必要になるので、なるべく早めに耳鼻科に相談することをお勧めします。
意外な症状からたんが出る場合も
逆流性食道炎によって、たんが絡むというケースもあります。
私はこのタイプで、食後に必ずたんが絡んでしまうのが悩みです。
逆流性食道炎でたんが出るのは、胃酸が気管支の粘膜を刺激してしまうことが原因。
粘膜を守ろうとして、たんを分泌するというわけです。
普段はなんともないのですが、食後だけに症状が出るのが特徴。
脂っこいものや味の濃いものを食べたときは、たんが絡んで声が出なくなることもあります。
友人と食事をしているときなどは、たんの絡んだ咳をするのは気がひけてしまうもの。
食事中はなるべく水分を多めに取り、たんが貼りつかないように心がけているのですが…
逆流性食道炎が良くならない限り、たんのトラブルと付き合わなければいけないのかもしれません。
たんを上手に出す方法
たんが喉に貼りついてしまうと、なかなかスッキリできないんですよね。
そんなとき、強い咳をしてたんを出そうとすると、喉を痛めてしまいます。
喉を痛めずにたんを切る方法があるので、試してみてください。
まず、口から息を大きく吐き出すようにし、たんを移動させます。
ジョギングの後や激しい運動したあと、すごく疲れますよね。
息が切れてハーハーゼーゼーする状態を、イメージしてみてください。
軽い咳でもたんが切れそうになるところまで、たんを動かしてみましょう。
そして、下を向いてごほごほとせきをします。
1回目はたんをはがすイメージで。2回目はたんを出すように。
咳を何回もすると喉を痛めてしまうので、咳は2~3回に押さえるようにしてください。
不快なたんを軽減するには
鼻のトラブルも逆流性食道炎も、本来ならお医者様に相談するのが一番です。
ですが、自分でもたんを緩和する工夫をしたい!というときは、次の方法を試してみましょう。
たんを軽減するには、加湿が大事なポイントです。
家にいるときは、加湿器で部屋の湿度を調整しましょう。
加湿器がない場合は、マスクをするという手もあります。
鼻も温まるので、一石二鳥です。
タバコを吸う人は、喫煙を控えてください。
健康のためにも、禁煙ができればなによりですね。
食事は辛いものや刺激のあるものは避け、喉に良いものを摂るようにします。
はちみつやレンコン、大根や生姜が喉にいい食べ物だそうですよ。
水分を多く取るのも忘れずに。
喉のうがいや鼻うがいをするのも効果的です。
鼻うがいは慣れれば意外と簡単ですし、とてもスッキリできますよ。
まとめ
・粘度の強いたんや色のついたたんは鼻周辺のトラブルを疑って
・逆流性食道炎が不快なたんを引き起こすことも
・たんを出すときは強い咳をしない
・予防するにはうがいや加湿を心がける
たんのトラブルは本人も不快ですが、たんの絡まった咳は周囲の人にも不快な思いをさせてしまうこともあります。
なるべくたんを軽減させるよう、普段から予防と対策をしておくことが大事です。
ひどい場合は深刻な症状が潜んでいる場合もあるので、早めにお医者様に相談しましょう。