結婚もしてないから老後が不安だな・・・
子供がいないから老後の介護費とかどうすればいいのかな・・・
一体、いくら貯めて置けば安心なんだろうか・・・?
少子高齢化が進む日本において、老後生活はかなり不安視されています。
定年になって働かなくなってしまった場合、
どれだけお金を貯めておけばいいのでしょうか?
独り身で生きると決めたあなたの人生プランを思い描いてみましょう。
平均寿命から必要な額を計算
定年を迎えてから何年生きるのか、計算するうえでとても重要なことです。
国の男女別の平均寿命を参考に、必要な生活費を算出します。
2016年の厚生省の調査では
男性の平均寿命は80.98歳(約81歳)
女性の平均寿命は87.14歳(約87歳)
となっています。
そして、おひとりさまの老後生活の平均支出額は
政府統計の家計調査を参考にすると約15.8万円となっています。
これをもとに計算すると・・・
【必要な生活費の合計】
男性 (60歳から)21年間×(158,000円×12か月)=39,816,000円(約3982万円)
女性 (60歳から)27年間×(158,000円×12か月)=51,192,000円(約5119万円)
となります。
ただしこれは最低限の生活費なので、
定期的に旅行に行きたいとか、
医療や介護費のことを考えるともっと金額が増えると思います。
介護費をプラスする場合、
一般的な有料老人ホームの平均入居期間は3~5年。
介護施設によって金額は変わってくると思いますが、
一般的には入居費に300万円、月の利用費が30万円と仮定します
【介護費に必要な金額】
5年間×(12か月×30万円)+300万円=2,100万円
となります。
つまり、介護費を含んだ定年後~平均寿命までに必要な額は
【必要な生活費+介護費】
男性 3,982万円+2,100万円=6,082万円
女性 5,119万円+2,100万円=7,219万円
となりました。
いやぁ・・・金額だけ見ると途方もない数字になりますね・・・。
これに住宅ローンの残りがあったり、賃貸だったりすると住居費がさらに増える計算になります。
国民年金・厚生年金を考慮する
次に、国の年金受給額を確認して、より必要な貯蓄額を算出します。
国民年金を20~60歳まで満額払ったとして、
65歳から月額64,941円支給されます。
(満額でない場合、平均支給額は月額55,244円)
厚生年金に入っていた場合は男女差や就労していた期間によって金額が変わってしまうのですが、
男性の平均厚生年金支給額は月額166,120円
女性の平均厚生年金支給額は月額102,131円
となっています。
厚生年金の支給開始も原則65歳からとなっています。
これを踏まえて計算すると・・・
【平均寿命までもらう場合の国民年金単身者の支給額】
男性 16年間×(64,941×12か月)=12,468,672円(約1247万円)
女性 22年間×(64,941×12か月)=17,144,424円(約1714万円)
【平均寿命までもらう場合の厚生年金単身者の支給額】
男性 16年間×(166,120円×12か月)=31,895,040円(約3189万円)
女性 22年間×(102,131円×12か月)=26,962,584円(約2696万円)
さらにこの数字を前述の必要生活費+介護費から引きます!
【国民年金単身者(満額)の場合の老後必要金額(介護あり)】
男性 6,082万円-1,247万円=4,835万円(必要な貯蓄額)
女性 7,219万円-1,714万円=5,505万円(必要な貯蓄額)
【厚生年金単身者の場合の老後必要金額(介護あり)】
男性 6,082万円-3,189万円=2893万円(必要な貯蓄額)
女性 7,219万円-2,696万円=4523万円(必要な貯蓄額)
という計算になりました。
女性は長く生きる分お金もかかりますね・・・。
介護なしで寿命を全うできた場合は
【国民年金単身者(満額)の場合の老後必要金額(介護なし)】
男性 4,835万円-2,100万円=2,735万円(必要な貯蓄額)
女性 5,505万円-2,100万円=3,405万円(必要な貯蓄額)
【厚生年金単身者の場合の老後必要金額(介護なし)】
男性 2,893万円-2,100万円=793万円(必要な貯蓄額)
女性 4,523万円-2,100万円=2,423万円(必要な貯蓄額)
となりました!
こうして計算するといかに男性の会社勤めが人生効率高いかはっきりしますね・・・。
定年から70歳まで働く場合
最終的に必要な貯蓄額を計算できましたが、
上記は60歳からまったく働かない場合の金額です!
定年から70歳まで月に8万円稼げた場合、必要な貯蓄額はさらに減額されます!
10年間×(8万円×12カ月)=960万円
この960万円を介護なしの場合の必要貯蓄額から引くと・・・
定年~70歳まで働いて月8万円の収入がある場合
【国民年金単身者(満額)の場合の老後必要金額(介護なし)】
男性 2,135万円-960万円=1,175万円(必要な貯蓄額)
女性 3,405万円-960万円=2,445万円(必要な貯蓄額)
【厚生年金単身者の場合の老後必要金額(介護なし)】
男性 793万円-960万円=-167万円(必要な貯蓄額)
女性 2,423万円-960万円=1,463万円(必要な貯蓄額)
となりました。
なんと、厚生年金を受け取る男性の場合は、
ほぼ貯金が必要ないという計算結果になってしまいました・・・!
国民年金単身者の方は自営業の方が大半かと思いますので、
老後でもしっかり稼げるプランがあれば十分乗り切れると言えるでしょう。
厚生年金の支給額はあくまで平均の金額からの算出なので、
ご自分の受け取れる予定の厚生年金は各々確認してみてください。
始めは膨大な数字の老後資金も、きっちり年金を計算して
算出すればある程度怖くない数字になることもお分かりいただけましたでしょうか。
ですが、今の国の保証制度や年金制度が今と変わらないとは限りませんので、
最低でも一人2000万ほどの貯蓄はしておきましょう。
30歳から月6万円を老後資金として貯金できたら、
30年で2,160万円貯まります。
そう考えると前向きになれますね!
コツコツが大事です!
まとめ
・最初に老後に必要な金額を計算する
・国民年金・厚生年金を参考に必要貯金額を減らしていく
・定年後も一定の収入が見込めるなら老後もそんなに怖くはない
・老後の貯金は早期からやっておこう!