歯磨きをしてる時に、何気なく鏡をみたら、口の中に黒い点があったら…間違いなく、かなり驚きますよね。
舌にほくろができるなんてイメージがありませんが、できるものなのでしょうか?
カラダにできるほくろも、ものによっては気をつけないといけないと聞いたことがあります。もし、舌にもほくろができるなら、一緒のことなのかしら?ほくろができやすい体質の私には、理解しておきたい謎です。
同じようにほくろができやすい人、必見です。
舌にもほくろはできるの?
結論から言うと、ほくろは舌にもできるものです。ほくろには、医学的には2つの種類があります。
- メラニン細胞が一層に並んで、膨らみのないものを「黒子(こくし)」
- メラニン細胞が何層にも重なって、盛り上がったものを「色素性母斑(しきそせいぼはん)」または「母斑細胞性母斑(ぼはんさいぼうせいぼはん)」
メラニンが黒いもとなのは知っていましたが、ほくろの状態で名前が違うんですね。
ちなみに、ほくろはその昔、「母糞(ははくそ)」と言われ、「母胎内でついた母親の糞」という意味があったそうです…。
鎌倉時代初に「黒(くろ)」と混同され、「母黒(ははくろ)」となり、それが長い時間の中でなまって「ほくろ」となったのです。
舌にほくろができる原因
ほくろは、遺伝的に出来やすい体質の人がいます。そういう人は、舌にほくろができることもあります。
また、紫外線や慢性的な食べ物からの刺激やメラニン色素の沈着でも、ほくろが舌にできやすい状態になります。
とくに、メラニン色素の沈着は、中高年以降では多く見られて当然といえます。
また、タバコを吸う人はほくろができやすいともいわれています。タバコの刺激で粘膜に炎症が起こり、色素の沈着が起こりやすいのです。
ほとんどの場合、舌のほくろは、大した問題ではないのです。
気をつけたい悪性の可能性がある黒い点
「悪性黒色腫瘍」「悪性黒色腫」「ほくろ癌」という病名を聞いたことがありますか?
これは、皮膚癌の1種で、悪性が高いと言われます。
ほくろ癌は、皮膚のメラニン色素を構成する細胞:メラノサイトが癌化した腫瘍のことです。
癌細胞がメラニン色素をたくさん生成するので、腫瘍が黒色になり「ほくろ癌」という通称がついています。
ほくろ癌の症状
ほくろ癌は、全身どこにでもできる可能性があり、舌にできることもあります。ほくろ癌は、転移が速く、すぐリンパ節から全身に広がる危険が高いのです。
【ほくろ癌の具体的な症状】
急激に大きくなってくる(6㎜以上にもなる)
- 色が単色でなくまだらである
- 色がだんだんと濃くなってきている
- 色が点状に黒以外に変色しているところがある
- 形が円形でなく、いびつで境界がはっきりしない
- 出血することがある
- かゆみ、痛みがあることも
- ほくろ部分の粘膜が破れている
- 多数出来ている
舌にできたほくろに、こんな症状がみられたら、すぐに病院にいきましょう。
舌のほくろが気になる時、何科にいく?
舌は消化器官のひとつですが、口の中にあります。
消化器内科・消化器外科・口腔外科・皮膚科などが揃っている総合病院がいいでしょう。
総合病院に行く時間がない時や交通機関がない時には、まずは、口腔内のことなので、歯科クリニックでOKです。できれば、口腔外科のある歯科クリニックがいいでしょう。必要に応じて、他の病院を紹介してくれます。
舌のほくろには、いくつか他にも考えられる病気があります。「なんかいつもと違うほくろだな…」と感じたら、病院にいくべきですよ。ほくろだし…と軽くみるべきではないほくろかも知れません。
まとめ
急に出来たほくろには、舌に限らず、観察が大切ですね。
まとめると…
- ほくろは、舌にできることもある。
- ほくろができる原因には、遺伝的な体質・紫外線・メラニン色素の沈着などがある。
- ほくろではなく、「悪性黒色腫瘍」別名:ほくろ癌の可能性もある。
- ほくろ癌は悪性度が高いので、ほくろがいつもと違うと感じたら、すぐに病院へ。
- 消化器内科・消化器外科・口腔外科・皮膚科などが揃っている総合病院がおすすめ。
- とりあえず、口腔外科もある歯科クリニックでも。
私の祖父は、ほくろが転移のしないものでしたが、癌化して除去手術をしました。ほくろくらい!と軽く見てはいけません。