姪は、悔しかったり悲しかったりすると涙を流しながら訴えてくるのですが、先日久しぶりに泣きながら一生懸命に話しかけてきました。「てるてる坊主をちゃんと吊せなかったし、誰かが先に顔を書いたから、楽しみにしていたスケートの日に大雪が降った」とのこと。ちなみに、北海道在住です。
確かに、てるてる坊主にも正しい吊るし方があったような…。顔?顔を先に書いたっていうのは、なんだろうか…。
私も知らなかったてるてる坊主の正しい吊るし方、顔の秘密などをご紹介します!
目次
てるてる坊主の由来
てるてる坊主は、なんと江戸時代から日本にある風習だそう。てるてる坊主って、かなりのお年寄りっていうことですね。
由来は、中国にある、箒を手にした切り紙の人形である「掃晴娘(そうせいじょ)」と言われています。
ですが、「掃晴娘」はすっかり忘れられてしまい、今では中国でも日本から伝わったてるてる坊主のほうがメジャーだそうです。
てるてる坊主の作り方、吊るし方
※実は、この写真のてるてる坊主には間違いがあります。
てるてる坊主と言えば、一般的にはティッシュペーパーで作りますよね?
それでもいいのですが、耐久性が低いので、おすすめはキッチンペーパーや古布です。白いものならばOK。
ただし、雨が降ってほしい人は黒いペーパーや布を使うのがいいです。
てるてる坊主を作って吊るすのは、晴れてほしい、または雨が降ってほしい日の前日にしましょう。
作り方と吊るし方
①頭の核(中)になる球状のものを作ります。
吊るす時にさかさまになってしまうのは、頭が大きすぎたり重すぎたりするのが原因。頭が大きいと、下のふりふりも長さを出しつつボリュームアップしないとバランスが悪くなります。頭の核はティッシュを丸めるのが一般的でしょうか。軽いほうがバランスをとりやすいので、あればピンポン玉もいいんです。なければ、ラップを軽く丸めるのもおすすめです。
②頭の核を、用意したペーパーや古布で包みます。しわが寄らないようにキレイなお顔にしてあげましょう。
③ゴムやひもで首のところを結びます。その時、つり下げるひもも一緒に止めてしまいましょう。首のところのゴムやひもが見えるのが嫌な美意識の高い方は、カラフルな付箋やマスキングテープで覆ってあげると、チョーカーみたいで可愛いですよ。
④全体の形を整えてあげましょう。スカート部分(坊主だからスカートとは言わない?!)はスラッと長めにしてあげた方がステキです。
⑤吊下げる時にまず気をつけることは、軒先や窓際など空がよく見える場所にしましょう。方角もあるのを知っていましたか? 南側を選んでください。
⑥晴れを願うなら頭を上、雨を願うなら頭を下にするのが正しい吊るし方なのは、有名な話です。
さて、みなさん、この順序を追って、なにか疑問はありませんか?
てるてる坊主、吊るす時はのっぺらぼう?!
これこそ、姪が訴えていたことのひとつ。なんと…
顔を先に書いてはいけません! 先に顔を書いてしまうと、雨が降ります。
って知っていましたか?
てるてる坊主は吊るす時はのっぺらぼうのままが正しい吊るし方なんです。
顔はいつ書くの?
てるてる坊主の顔を書くかどうかは、願いが叶ったかどうかで決まります。
ちゃんとてるてる坊主の処分方法があるんです。
願いが叶ったとき
①顔を書いてあげる。
②お酒をあげる。(頭からかけてあげる。)
③川に流すか、お焚き上げする。
※てるてる坊主を作った素材によって、川に流すと害になるものもあるので、その時には外してから流しましょう!
そして、さすがのてるてる坊主も必ず願いを叶えてくれるとは限らないかも知れません。
願いが叶わなかったとき
①顔をなぐる。
②ゴミと一緒に捨てる。
叶わなかったからといって、殴るっていう行為に出るのがすごいですよね。
この扱いの差って、ちょっと笑えます。
てるてる坊主に替わるおまじないってある?
実は、あるんです。晴れてほしい時のおまじないです。
それが、晴れてほしい日の前の日の夜に、お部屋の南側にお酒をいれた杯を置くこと。
大人のおまじないっていう感じですよね。てるてる坊主よりもお手軽で…効きそうな気がするのは…気のせいですかね。
まとめ
なにげなく吊していたてるてる坊主にも、ちゃんとしたお作法があるんですね。
ポイントをまとめると…
- てるてる坊主を吊るす時には、顔は書かない。
- 吊るし方は、空の見える、南側の軒先や窓際。
- 願いが叶ったら、顔を書く→頭からお酒をかける→川に流すか、お焚き上げ。
- 願いが叶わなかったら、顔を殴る→ゴミと一緒に捨てる。
- てるてる坊主に替わる、大人の晴れ乞いおまじない
- 晴れてほしい日の前日の夜、お部屋の南側に杯にいれたお酒を置く。
これでみなさんも晴れを呼べるようになりますよ。