焼き鮭等で出されたときに、鮭の皮まで食べるという人と、残すという人、半々ぐらいに分かれますよね。これ、捨てるのはかなりもったいないんです。。
詳しくはあとで説明しますが、一言でいうと、鮭の皮には栄養が満点と言われています。なんとなく、好きじゃないから、という理由でこれまで残してきた人も多いかなと思います。(実は私もそんな一人でした。)
お肉より魚の方がヘルシーだ(な気がする)から、という理由で魚を意識的に食べている人もいるかもしれません。そんな方はなおのこと、皮を残していてはせっかくの健康志向も台無しと言っても過言ではないというぐらい、もったいない!!
鮭の皮を食べるとどんないいことがあるんでしょうか?というところについてもお伝えしますし、鮭の皮を食べたいんだけど、すぐ焦がしてしまうので食べられない…という人のために、調理のコツなんかもお伝えしますね。
鮭の皮を食べるのってOK?それともNG?
まず、そもそものお話から。鮭が出されたとき、皮まで食べるのってOKなのかNGなのかという話ですが、(あくまで私個人の感覚ですが、)きれいに皮まで食べている人って、ちゃんと食べ物を食べられるところまで食べつくしている人なんだなあという感覚はありました。
小さいころから、食べ物はなるべく残さず、食べられるとこはちゃんと食べつくしましょう、と言われて育ったから、というのもあるかもしれませんが。
じゃあ、マナー的には食べるのと残すのとどちらが正解なのか?というところも気になったので調べてみました。皮がどうしても苦手という理由で残す人もおり、マナー上NGと判断されることはどうやらないようです。
むしろ、「食べる派」の人の意見として多く見られるのは、マナー云々以前に、「皮に鮭のおいしさが凝縮されているから!」という理由みたいですね。マナー上OKかNGかはさておき、おいしいところを残すなんてもったいない!という感覚が強いようです。
もちろん、生臭かったり気持ち悪かったりという理由で残す人がいるのも事実ですので、そこは本人の味覚によるものだと思います。
整理させてもらうと、鮭の皮はマナー上食べても残してもどちらでもOK、あとは本人の味覚次第、ということですね。
鮭に含まれている栄養って?
では、次に、鮭の皮も含めて、どんな栄養が含まれているのか見ていきましょう。鮭というと、栄養価の高い魚っていうイメージをお持ちの方が多いんじゃないでしょうか。
そう、その通り、鮭にはほかの魚と比べてもかなり高い栄養価が含まれています。
鮭100グラムあたりでいうと、DHA(ドコサヘキサエン酸)が820mg、EPA(エイコサペンタエン酸)が490mg、カルシウムが14mg、ビタミンDが1300IU含まれているとされています。
この辺について簡単に解説していきますね。
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった脂肪酸には脳の細胞を活性化させ、学習・記憶能力を高め、ボケ予防をしてくれる効果があると言われています。また、血中のコレステロールを抑えて血液の流れをよくするので、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病など生活習慣病(成人病)の予防効果もあるとのこと。
ビタミンDにはカルシウムの骨への吸収を進めてくれるといううれしい効果があります。
ほかにも、栄養素の代謝を促してくれるビタミンB群や、抗酸化で細胞を守ってくれるビタミンEが多いのも体に良いと言われています。
そういえば、鮭は体の色が赤いですよね。これってどうしてなのか知っていましたか?
この色は天然色素、カロテノイドの一種、アスタキサンチンによるものです。この色素には、体内の有害な活性酸素を除去する働きがあると言われています。
活性酸素があると、細胞を酸化させ、正常な細胞をガン化させたり、老化を早めたり、有害な過酸化脂肪脂質を増やして動脈硬化を引き起こしてしまうなど、悪い影響があります。これを除去してくれるので、老化やボケ、ガン等を防ぐことができると言われているんですね。
いろいろ書きましたが、少し整理させてもらうと、鮭にはDHAやEPAといった脂肪酸が含まれており、学習能力・記憶能力の向上に役立つとともに、ビタミンDやビタミンB群、ビタミンE等が含まれておりとにかく体にいいことづくし。また、体内の有害な活性酸素を除去してくれるのもうれしい効果、といったところでしょうか。
鮭の皮を食べると、美肌効果も
それでは次に、鮭の皮まで食べることでどんな効果があるんでしょうか、という質問にお答えします。
①:コラーゲンがたっぷり!
鮭の皮にはコラーゲンが含まれていると言われていて、健康食品や化粧品等にもこのコラーゲンが使われていること、ご存知でしたか?コラーゲンには何種類かあるのですが、動物性のコラーゲンに比べて、この鮭の皮からでてくるコラーゲンは吸収率が高く、純度も高いんです。
②:DHA やEPAが特に多く含まれている!
さきほど、DHAやEPAが鮭には多く含まれていますよ、という話をしたとおもいます。実は、鮭の皮のすぐ下の脂質には、このDHAやEPAといった不飽和脂肪酸がたくさん含まれています。皮をはいでしまうとせっかく鮭を食べても、体にいい部分をとりそこねてしまう、ということになります。そんな残念なことにしないためにも、ぜひ次からは食べてみてくださいね。
ただし、ここは要注意で、最近発表されたニュースの中で、「焼き鮭の皮の食べすぎには注意」という話もありましたので、簡単にご紹介します。
魚の皮に多く含まれるというオメガ3脂肪酸は加熱すると、過酸化脂質に変わります。これは逆に血液を凝固させる効果も持っており、食べすぎるとかえって血液をドロドロにしてしまうそうです。何事もやりすぎは良くないといいますが、焼き鮭の皮の摂りすぎにだけは少し注意した方がよさそうです。限度には気をつけながらも、自身で食べすぎにならないようにはコントロールしながら食べたいものです。
鮭の皮をおいしく食べたい!というあなたに
ここからは豆知識で、おいしく鮭の皮を食べる方法をお伝えします。最近は、魚焼きグリルが家になくて、またはあるけど面倒くさくて魚をグリルで焼きません、という人が増えているようですが、今回はそんな方でも大丈夫、フライパンで焦がさず、くっつけずにおいしく焼き上げるコツをお伝えします。
ここでぜひ使っていただきたいのが、「アルミホイル」!
これを使うだけで、だれでも簡単に皮そのまんま食べられるように調理できます。
<調理の手順>
- アルミホイルに油をひいて、フライパンの底の大きさに合わせてカットしてフライパンに敷く
- 「皮じゃない方から」中火で焼く ←★
- 「6割ぐらい焼けたら」ひっくり返す ←★
- 焼け具合を見ながら、動かして完成
調理のポイントを簡単にお伝えすると…
「皮じゃない方から焼くこと」、「強火で焼かないこと」、「一気に片面を全部焼かないこと」この3つのポイントだけは守るようにしてください!
それさえ守ってもらえたら、簡単に皮が残って食べられる鮭のできあがり。
あと、フライパンにアルミホイルを敷いておけば、後片付けも楽ちんなので、おすすめです。ぜひやってみてくださいね。
まとめ
・鮭の皮を食べるのってOKそれともNG?
→食べても残してもマナー上問題ナシ。あとは本人の味覚次第。
・鮭の栄養って?
→DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸やビタミンが豊富で栄養価が高い!
・皮は食べた方がいいの?
→皮にはDHAやEPAが特に多く含まれているほか、コラーゲンも含まれているので美肌効果も。ただし、摂り過ぎには要注意。
・皮を焦がさずに食べるには?
→アルミホイルを使った必殺楽ちん調理法、ぜひお試しあれ。
普段から何気なく食べている鮭ですが、こんなに栄養の多い魚だったとは…。家で調理するのも思っているほど難しくないので、今までなんとなく皮を食べてこなかったという方は、ぜひトライしてみてくださいね!