なぜか我が家の60歳を超えた父に、ナタデココブームが到来しています。かつて、ナタデココが女子の間で大流行したのは、1992年のことです。父よ…なぜ今?
ナタデココといえば、一般的にはそのダイエット効果が有名ですが、父が言うにはがんの予防にもいいらしいです。それは知りませんでした。
体にいいなら、もうちょっと甘さを控えたものにした方がいい気がするので、なんとか自宅でナタデココを作ることができないのだろうか。とふと思い立ちました。
というわけで今回はナタデココの作り方についてまとめます!
ところで、ナタデココってなんなの?
作ろうと思うなら、それが何かをまず知りたいところ。
ナタデココ自体は、フィリピンでハロハロに入れたりして食べられる伝統的なデザートなのです。
なんと100年以上前からあるものらしいのです。ということは、そんな複雑な作り方ではないはず…と思ったりして。
ナタデココは、正確には「ナタ・デ・ココ」となり、「ココナッツに浮いた皮」の意味合いがあります。
お、じゃココナッツがいるのかしら?
伝統のナタデココの作り方
やはり、ナタデココの主な材料、というかキーになるのは、ココナッツの実なのです。
ココナッツのかたい皮を割った時に、とろりとした果肉部分と液状のココナッツウォーターがあるのがわかりますか?このとろりとした部分は、スプーンで食べやすい大きさにこそぎ取って食べられます。そういえば、やや硬めのゼリーっぽい触感がナタデココに似ています。
その果肉とココナッツウォーターに、水や砂糖を加えて、酢酸菌の一種:アセトバクター・キシリナムという菌を加えて発酵させるのです。ちなみに、このナタデココを作る時に必要な酢酸菌を総称して「ナタ菌」と言うそうです。ナタデココのための菌なんですね。
菌を入れてしばらくすると、表面に徐々に膜ができてきます。その膜がどんどん成長して、15mmほどの厚さになったら、それがナタデココなのです。
カットすれば、私たちが目にするサイズのナタデココになります。
膜がどんどん成長するとは、どういう意味?
ちょっと気になったのが、「成長したらナタデココになる」みたいな表現なんです。
先ほどは、ココナッツがキーの材料と言いましたが、調べれば調べるほど、キーはナタ菌と呼ばれる酢酸菌なのです。そこから、さっきの「成長したらナタデココになる」の表現の意味が分かったのです。
実は、ナタデココは発酵食品なのです。
そして、理想的なナタデココをつくるためのナタ菌は、ほぼ入手不可能といえるのです…。
ナタデココは最近再び話題になった紅茶きのことほぼ一緒
ナタ菌のことを調べていたら、ナタデココの作り方は紅茶きのこと同じことに気がつきました。紅茶きのことは、紅茶に含まれるカフェイン、タンニン、糖分をエサに発酵した酢酸飲料のことです。
紅茶きのこを作るための酢酸菌はナタ菌とは別なもので、紅茶きのこのマザーとかスコビーと呼ばれ市販されています。甘い紅茶にマザーを入れて発酵させて、その紅茶を飲むのが最終的な目的です。
実は、紅茶きのこを作る過程も紅茶を発酵させていて、紅茶の中にゲル状のかたまりができるんです。これが、紅茶色だけどナタデココにそっくり!理論的にも酢酸菌で発酵させているから、同じといってもいいくらいです。違うのは色と紅茶の味です。
で、手作りナタデココは?
話を戻すと…ナタデココで不可欠なナタ菌。実は、フィリピン政府が輸出を制限しています。日本だと昆布のフジッコさんが特許をとっていて、市販はしていません。
代用できるものは、紅茶きのこの酢酸菌になるのかな? というのが、私の予想。過去に野生のブドウやりんごで天然酵母を起こしたことがあるのですが、かなり大変な作業です。時間と根気、スペースが必要なのです。紅茶きのこを作る気になれない…。
紅茶きのこを自宅で作っている人の中には、紅茶きのこの中のゲル状のものを、ナタデココの代用品として食べる人もいるようです。それじゃ、ちょっと違うしな…。
発酵ものを育てるのが好きな方、紅茶きのこの液体とゲル状のもの、実が入ったココナッツウォーターで試してみてください! 理論上はできるはず…。
まとめ
父のためになんとか作れないかと調べたナタデココの作り方ですが、調べたところで心が折れてしまいました…。
- ナタデココの作り方は、ココナッツ果肉とココナッツウォーターに、水や砂糖を加えて、酢酸菌の一種:アセトバクター・キシリナムという菌を加えて発酵させ、上にできた膜がナタデココになる。
- ナタデココ作りには、ナタ菌といわれる酢酸菌が必要だが、日本では入手困難。
- 紅茶きのこの作り方が酢酸菌を必要としていて、ナタデココの作り方とほぼ一緒。
- 理論的には、ナタ菌の代わりに紅茶きのこの液体とゲル状部分で代用して、ナタデココができる!はず。
フィリピンに行けば、ナタ菌は打っているのでしょうか?ナタ菌さえあれば…。笑