先日、我が家に親戚一同が偶然にも集まりました。
その時に、叔母が近所で有名な豆大福を買ってきてくれたのですが、現在小学3年生の姪っ子の第2次なぜなぜ期に大人が翻弄されることに。
姪っ子は小学生になってから、なぜなぜにはちゃんと彼女が納得する答えをもらえるまで続くという…よく言えば、大人も勉強になるなぜなぜ期です。
「片栗粉は生で食べて大丈夫なの?」
この答えを、今回は解説していきたいと思います。
お餅についてる粉はなんなの?
始まりはココから。豆大福についている粉にむせてしまった姪っ子の怒り?の質問です。ここは叔母が答えました。
叔母:「それはね、もちとり粉っていうの。お餅同士がひっつかないように、粉をかけてるんだよ。」
おー、無難な答え。と思ったのに、
姪っ子:「もちとり粉っていう粉があるの? それとも何かからできているの?」
叔母:「うーん…だいたい片栗粉かな?」
と、ややいい加減な答えになってきた叔母。
片栗粉って生で食べていいの?
すると、その気配を敏感に察知した姪っ子は、私に向き直りました。
姪っ子:「片栗粉って、お料理の時にママが使ってるアレでしょ? 生で食べてもいいの?」
私:「お餅についてるんだから、食べていいんでしょ?」
姪っ子:「いやーっ! そういうこと言ってるんじゃないんだよね!!」
となぜかキレられた…。
姪っ子の指示に従い、「片栗粉って生で食べていいのか」について調べることに。
片栗粉の正体とは?
姪っ子:「結局、片栗粉ってなに?」
「えーっとね…」と質問に答えようとしたのに、ちゃんと調べて分かりやすく答えてほしいとのリクエストをされました。
今販売されている片栗粉は、大半がじゃがいもから作られたデンプンです。
デンプンは、少量であれば、口の中で消化酵素のアミラーゼで分解され、糖に変化します。意識して口の中で噛みしめると、片栗粉からかすかな甘みを感じるはずです。
お餅についている程度であれば、片栗粉を生で食べても問題ないと言えます。
という説明をかなり簡単な言葉で姪っ子にしてあげたところ、
姪っ子:「おいもを食べるのとあまり変わらないんだね。じゃあ、ママは何で片栗粉は生で食べちゃダメって言ったの?」
ときました。うーん…よくそこまで疑問がどんどんわいてくるものですよね…。
片栗粉の生は食べてはいけないと思っている理由
実は、片栗粉はもともと「カタクリ粉」だったのです。というのは、日本の北東部の「カタクリ」という野草の根から取られていたのです。
江戸時代には、播磨国(今の神戸周辺)、越前国(福井県周辺)が産地だったよう。しかし、だんだんと収穫量が減ってしまい、今ではじゃがいもデンプンの片栗粉が一般的なのです。
この昔ながらの野草からとるカタクリ粉は、下痢の薬として使われることもあったので、今でも「片栗粉は生で食べてはいけない」と強く信じられているひとつの理由なのでしょう。
これを優しく説明したところで、姪っ子に解放してもらいました。笑
量の問題?
現在売られている片栗粉を大量に食べるとなると、なかなか難しいかも知れません。
デンプン=炭水化物なので、料理に使う程度では「大量」とは言えないでしょうし、たいがいの料理は片栗粉に火を通しています。結構さらさらしているうえに、あまり味のない片栗粉を生のまま口にいれるのを考えると、むせてしまいそうですね。笑
片栗粉=じゃがいもと考えれば、じゃがいもは生でサラダにするレシピもあるし、要は量なのかと思います。
大量の片栗粉を食べてどうなるかと予測すると…胸やけ程度、もしくは胃腸が弱っている場合には、消化しにくいデンプンなので、下痢になる可能性もあるかも知れません。
また、デンプンを糖にかえる消化酵素のアミラーゼは加齢とともに減少すると言われています。なので、高齢者の片栗粉だけでなく、デンプン全般の摂取量には気をつけるべきかもしれません。
まとめ
もちとり粉に片栗粉が使われるのは、口当たりがいいから・艶がでて綺麗にみえるから・優しい甘みがあるからだそうです。
まとめると…
- もちとり粉は片栗粉の場合が多い
- 今販売されているのは、じゃがいもから作ったデンプンの片栗粉
- 本来のカタクリ粉は野草の根からできており、昔は下痢の薬にもされていた
- 片栗粉は生で食べても、常識の範囲の量なら大丈夫
- 大量に食べると、消化酵素がしっかり働かないので、胸やけや下痢の可能性も
片栗粉は生で食べてはいけないという感覚が、私にはなかったのですが、気になる人も多いかも知れませんね。
ちなみに、我が家にあったもちとり粉には、余った時には片栗粉として使ってくださいと明記されていました。
なぜなぜ姪っ子にいろいろ教えてもらいました。