今年から大学に入学した姪っ子ちゃんが、久しぶりにお茶をしに遊びに来てくれました。「聞きたいことがあって来たんだよね。」と。あまり元気がない様子で心配…。
「イケメン病になっちゃったの。おばさんもなったことあるって言ってたから、話聞きに来たんだよ。」「“イケメン病”…? 好きな人ができたってこと?」「ちがうよー。」
今は、肺気胸って“イケメン病”っていうニックネーム?があるんですね。知らなかった。肺気胸になる人は、痩せ型の10~30代の男性に多いので、こういう呼ばれ方をしているそうです。
私も肺気胸は経験があるし、同僚にもいました。意外となる人が多い肺気胸、どんな症状が出るかご存知ですか?
肺気胸の症状は?
肺気胸の特徴は、なんの前触れもなく、突然症状に見舞われるところです。軽い症状であれば、「筋肉痛かな?」と見逃してしまうかも知れません。
主な症状は…
- 風邪ではないのに咳がでる
- 呼吸困難、呼吸に痛みを伴う
- 胸、または背中の痛み
- 動悸がする
- 鎖骨のあたり、背中に違和感がある
私の場合も、ジムでいつもより一生懸命に運動した次の日に朝起きた時に症状が出ました。首から胸の半分までになんとなく痛みを感じ、呼吸もなんとなく苦しい。咳が出るほどではありませんでした。筋肉痛かと思い数日間、ほったらかしにしてしまいました。
姪っ子ちゃんの場合は、突然の胸の痛みと咳き込みがベッドに横になった時に出たそうです。
肺気胸の症状がでる原因
肺気胸は、最近の別名が「イケメン病」、正式には「自然気胸」と言います。
ある日突然、肺に穴があいてしまう病気なのです。その穴から空気が漏れ出て、血中にその空気が吸収されてしまいます。
肺に穴があいたことが痛みや咳、呼吸困難に繋がり、空気を吸収した血が血中酸素濃度を低下させて、動悸などに繋がります。
肺気胸は自然完治するってホント?
一般的には、肺気胸が初期段階で、肺に開いた穴が小さければ、自然とふさがります。症状が軽ければ、お医者さんに安静にすることだけ勧められて、特に治療をしないこともあります。
初期段階でも苦しければ、チューブなどで漏れ出た空気を外に出す治療をしてくれることもあります。
姪っ子ちゃんの場合には、呼吸がかなりしにくくなっていたので、チューブで空気を抜いてくれたそう。
でも、そこまで肺が縮んでいないので、肺の穴が自然にふさがるのを待つことになったそうです。
肺気胸は手術が必要な場合もある
私の場合には、症状が出て病院に行くまでに数日間あいてしまったことで中~重症程度に進んでしまっていた、当時の仕事柄、たとえ入院しても完治したかったので、手術をしました。
肺気胸で手術するのは、肺がかなり縮んでしまった時です。「胸腔ドレナージュ」といって、肺にチューブを通して、肺と胸壁の間にたまってしまった空気を外に出して、肺の大きさを元に戻していきます。一般的には、数週間の入院になります。
肺を補強することで再発を防ぐこともできる
肺気胸は自然完治しますが、繰り返すことも多い病気です。
その時々の症状が軽症だとしても、何度も繰り返すのはストレスになります。膜を使って肺を補強して、再発の確率を下げる治療方法もあるそうです。
姪っ子ちゃんは、自然完治に疑問が残るようで、それで相談にきたんです。それはお医者さんとよく相談したほうがいいんじゃないのかな…。
肺気胸の自然完治と再発予防を考えるなら…
まずは、肺気胸の原因を知って、それらから遠ざからないといけません。
一般的な原因には…
- 喫煙
- 睡眠不足
- 強いストレス
- 生まれつきの組織が弱いなどの体質
生活習慣の影響が大きいというわけです。睡眠や食事、仕事の仕方などでコントロールしていくしかないですよね。
また、肺に負担をかけないことも気をつけるべきポイントです。
たとえば…
- 気圧の変化が伴う飛行機の移動
- 登山やスキューバダイビング
- 息で演奏する楽器
自然治癒でいるのかどうかは、お医者さんと相談するのが基本です。でも、自然治癒を待つなら、再発させたくないなら、自分も注意することが大切ですよね。
姪っ子ちゃんは「んー…そうだよね…。とりあえず様子見ようかな。」と帰っていきました。「早く病院に行ってよかったね、自然治癒程度で済むんだから。」そう、不調を感じたら、ちゃんと病院に行くのは大切です。
まとめ
意外と多い病気:肺気胸は、なんの前兆もなく襲ってくるのが怖い病気です。でも、早くに病院に行けば大丈夫です!
まとめると…
- 肺気胸は“イケメン病”とも呼ばれ、10~30代の痩せ型男性に多い病気
- 症状は、咳・呼吸困難・胸や背中の痛み・動悸・鎖骨、背中に違和感
- 突然、肺に穴があいて空気がもれる病気
- 軽~中程度なら自然完治も可能
- 重症な場合には、数週間の入院を伴う手術のことも
- 肺気胸は繰り返すことがある→肺の補強で再発リスク軽減も可能
- 肺気胸の原因は、喫煙・睡眠不足・ストレス・生まれつきの体質など
- 肺に負担がかかる行動:飛行機・登山やスキューバダイビング・息で演奏する楽器
- 完治、再発防止には、原因や肺への負担から遠ざかることが大切
肺気胸は、早めの受診と、手術に至らなければ、うまく付き合うがポイントです。