フランス留学中に驚いたことは沢山ありましたが、その1つがハーブティーの種類の多さ。ダイエット、利尿作用、快眠、消化等々、色んな目的に合わせたハーブティーがズラリ!
欧米の方は「すぐに薬やサプリメントといったものを使う」という勝手なイメージがあったので、こういった自然由来のものも生活に取り入れているんだ!と、ちょっとびっくり!
ただ私もいくつか試しましたが、結構クセがあるんですよね・・・。
私はカモミールティーが全くダメでした。
でも!
「ハーブティーって飽きてしまいそう」
「ハーブティーに興味があるけれど、香りや味が苦手」
そんな方に朗報です。
最近では「ハーブコーディアル」という、イギリス発の飲み物が入手できるんです。
あまり聞き慣れないかもしれませんが、一体どんなものなんでしょう。
今回はハーブのおさらいをしながら、このハーブコーディアルについてのお話です。
目次
ハーブについて ~おさらい編~
ハーブというと「料理に風味を添えるもの」というイメージがありますね。
実は私、ハーブ2年生。
料理にハーブをよく使うので、
「育ててしまった方が安上がりかも。」という動機から去年よりハーブを育て始めました。
ガーデニングの本を読むと、ハーブは育てやすいというので、「私でも大丈夫かな」と思っていたんですが、母につけられた渾名が「ハーブキラー」。
植物心の分からない私には、結構難しいです・・・。
去年は犠牲ハーブが続出してしまいました。
でもメゲずに今年も頑張るんだ!
ハーブは先人の知恵だった
ハーブを育てるにあたって、それでも色々調べたんですが、驚いたことが2つあるんです。
1つ目は私の育てているハーブが、殆どしそ科であること。
2つ目はハーブの歴史がとても厚いこと。
紀元前から使用されているものもあるんです。改良がされているとはいえ、古代の人々と同じものを現代に生きる私も使っている!それにはもう、ロマンを感じてしまいました。
ただ以前は主に薬用として使われていたそうです。
薬としてのハーブ
実はメソポタミアやエジプトなど、古代文明と呼ばれる所では既にハーブが薬用として使用されていたんです。
古代ギリシャでは植物とその用途をまとめた『薬物誌』という本までありました。
で、その近辺のハーブとその知識がローマ帝国の拡大で交じり合い、遠くイギリスまで運ばれて行ったんですね。
これがヨーロッパのハーブの歴史を超特急で説明したものです。
それが私の庭に生えてるのが不思議だわぁ。
古代からの歴史を私たちは食べてるんですね!
ハーブって、ヨーロッパの人々にとっては馴染みが深い理由が分かります。
ちなみに現在のフランスでは週末などのゆっくり長~い食事の後、消化を助けるためということで、このコーディアルを飲みます。
ハーブコーディアルとは
ではハーブコーディアルって何なのでしょう?
名前からハーブが使われているのは分かりますよね。
名前の由来から見るコーディアル
コーディアルは英語にすると「cordial」です。
辞書をひいてみると、「心からの、誠心誠意の」という形容詞が先にあると思いますが、そこで終わらないでもうちょっと見てみると、名詞形に「甘味と香味を加えたアルコール飲料」とあるんです。
私の辞書には「強心剤、強壮剤」ともありました。
「cor」はラテン語で、「heart」。心臓や心の意味です。
ハーブコーディアルの前身は、蒸留酒に様々なハーブや果実を調合し、砂糖や蜂蜜を加えたアルコール。
こちらももちろん薬用です。病気を治すと同時に、健康、特に心臓によいと考えられていました。
だからcordialなんですね。
ヨーロッパの中でも最初はルネッサンスの頃に、イタリアで製造されたものが多かったようです。この時は修道士がコーディアルを作っていました。
それが15世紀の終わり頃に、イギリスへも持ち込まれたようです。
ルネッサンス以降は、コーディアルと言えば薬用アルコール飲料。
こうする事で当時の技術的に、ハーブや果実などの有効成分をより良く抽出することが可能だったのではないでしょうか。
ちなみに夫の大親友のおばあさんが、このコーディアルを1日1杯飲むのが習慣だったそうです。当時かなりのご高齢だったのですが、「とても若く見えたよ。」と夫が言っていました。ハーブ力でしょうか !?
現代に受け継がれたコーディアル
それが19世紀の初頭、イギリスでソフトドリンクの発達、商業化が進むに連れて、今までの「薬」という範疇を抜け出し一般化していきます。
その辺はさすが産業革命の国だなぁ、と思いますね。
そして1980年代、新たなコーディアルが誕生しました。
それがノンアルコール濃縮飲料の「ハーブコーディアル」です。
簡単に言うと希釈するシロップですね。
濃縮にはいくつか方法があるんですが、こちらではコールド抽出法という技術を使用。低温でゆっくりじっくりとハーブエキスを抽出していくので、有効成分はそのままなんだそうです。ハーブ力最大 !?
ハーブコーディアルの力
かつて薬用として使用されていたハーブ。
その成分を豊かに含んだハーブコーディアルは、使用しているハーブによって少しずつ効果は違ってきますが、気になるデトックス効果はどうなんでしょう。
ハーブコーディアルでデトックス効果
デトックスとは体内の毒素や老廃物を取り除くことです。
毒素とは体に悪影響のある化学物質なんですが、殆どは肝臓で分解されて自然と排出されるわけです。
毒素・・・老廃物・・・文字を見てるだけでも、ちょっとドキドキしてしまう・・・。
でも確実に体の中にあるんですよね!
これがうまく排出されないと蓄積され、うまくターンオーバーができなくなってしまいます。
排出方法の殆どが腸から便としてですが、その他でも私たちの知らないところで、デトックス活動をしてくれています。
体の中で起きてることって、自分のことなのにわからないですよね。人間って気づいてないだけで、結構色んな機能がついてるんだな。
このデトックスに深く関わってくるのが、新陳代謝。
新陳代謝って老廃物を排出して浄化し、細胞を新しく作っていく作業ですよね。
この7割を担っているのが基礎代謝といって、内臓を動かしたり体温を維持したりと、体の中でひっそりと行われています。
この代謝をUPを促してくれる力が、ハーブコーディアルにはあるんです。
大切なのは巡らせること
ちょっと想像してみてください。
入口も出口もない池を。
流れることのできない水は浄化されないまま、澱んでいきます。
水分をたくさん含む人間の体も同じなんじゃないかな。
代謝が上がると血行も良くなります。すると血液に運ばれて栄養素や酸素、免疫機能を持った白血球などが体の隅々を巡り、体を健やかな状態にしてくれるんです。
また代謝がUPするとデトックス以外にも、体の機能も上がってきます。
- 美肌効果
- 女性ホルモンと自律神経をバランスを整える
- アンチエイジング
- 冷え性の改善
- ダイエット効果
- 利尿作用
- 快眠
- 免疫力UP
こうやって見ると、人間って全ての機能がお互いにつながって、1つの体を動かしているんですね。
ハーブコーディアルで、流しましょう。巡らしましょう。
ハーブコーディアルで体質改善
ただひとつ頭に入れておかなければならないのが、ハーブには現代で言う薬とは異なり、即効性はないということなんです。
ハーブにできるのは内臓のシステム機能を向上させ、体質を改善していくこと。
ちょっとここで肩こりを例にあげてみましょう。
例えマッサージや薬で1度は治ったとしても、日々の環境が同じであればまた同じように肩こりになりますよね。
とはいえ、環境を変えるは難しいと思います。
そこでいつもの環境の中に、ちょこっと新しい習慣を入れてみてはどうでしょう。
ハーブコーディアルという習慣
我家には夜お茶の時間があります。
子供たちが寝静まった頃に、夫と2人でボーっとお茶を飲むんです。
我家はお茶ですが、ここに「ハーブコーディアルでひと息」という時間を取り入れてみてはいかがでしょう。
ハーブによる体質の改善は、毎日続けることが大切なんです。
ハーブコーディアルは、シロップタイプなので使い方は皆さんのお好みで。
水割りや炭酸割り、お湯割り、お茶などに入れて飲むことができるだけではなく、ヨーグルトなどに入れて手軽に食べられるんです。
色んな工夫ができるので、ハーブティーのように飽きることがない分、続けられそうですね。
まとめ
かつては薬用に使われていたコーディアル。
それは現代でもノンアルコール飲料として飲まれ続けています。
ハーブコーディアルは代謝のUPを促し、デトックス効果の他にも下記のような体質改善が期待できます。
- 美肌効果
- 女性ホルモンと自律神経をバランスを整える
- アンチエイジング
- 冷え性の改善
- ダイエット効果
- 利尿作用
- 快眠
- 免疫力UP
手軽でおいしく毎日続けられそうなハーブコーディアル。
私、ハーブを育てる意欲がちょっと揺らぎました・・・。
いやいや、今年も頑張っていきますから!
皆さんもハーブコーディアルで、ハーブ生活を始めてみませんか?