子供の宿題や、日曜大工で使うことの多い、木工用ボンド。使ったことない方はいらっしゃらないでしょう。
子供が遊び半分で着けてしまった……誤ったパーツをくっつけてしまった……。
そんなトラブルが起こったとき、どうすれば良いかはご存知ですか?
実は、木工用ボンドには、きれいにはがせるタイムリミットがあります。
今正にトラブルまっただ中のあなた、急いで、続きをお読み下さい!
木工用ボンドの溶かし方とは
固まった木工用ボンドは、水分と熱に弱いです。しばらく、お湯に浸けておくと、溶けて軟らかくなります。
ただ、溶けると言っても、硬めのガム程度の硬さです。液状にはなりません。
お湯で溶かした後、指などを使って、はがし取ってやる必要があります。
タイムリミットに要注意!
木工用ボンドは、固まるのに少し時間がかかりますよね。子供の軽い工作なら30分程度。大きな物をしっかりくっつけるときには、半日ほどの乾燥時間がかかります。
実は、固まって透明になった後さえも、木工用ボンド本来の力を引き出している途中だってこと、ご存知ですか?
最も接着力が強力になるのは、接着から24時間後だそうです。
逆に言えば、乾いたボンドをはがしたい場合、接着から24時間を過ぎると、ボンドの状態が安定してしまって、はがしにくくなります。
ボンドを綺麗にはがしたいなら、接着から24時間以内に、お湯に浸けましょう。
なお、24時間を過ぎた後も、お湯に浸けて溶かすことはできますが、綺麗にはがせる保障はありません。工作の材料を再利用したい時には、24時間以内の処置がベストです。
素材別の対応の違い
・布の場合
子供のお遊戯会の衣装などは、縫う手間が惜しくて、「ボンドで飾りをつけちゃえ」なんてことも多いですよね。
布に付いたボンドを溶かしたいときは、お湯に浸けなくても大丈夫。アイロンで温めるだけでも、軟らかくなります。
軟らかくなったボンドを、ガーゼなどで擦り取ってあげれば、処置完了です。すぐに、飾りを付け直すことができますよ。
ただ、アクリル製の布などは熱に弱く、アイロンの熱で溶けたり、縮れたりする場合があります。
その場合、アイロンの設定を「低温」にして、様子を見ながらボンドを溶かすか、お湯に浸ける方法にするのをおすすめします。
・紙の場合
紙に付いたボンドをはがすには、どうすれば良いのか。
まさかお湯に浸けるわけには、いきませんよね。
答えはズバリ「諦めましょう」。
紙の工作には、でんぷんのりをおすすめします。
・木の場合
タンスなど、大きなものを作る時にも、ダボの固定などでボンドを使うシーンが多いです。
そういった、接着物が大きな物は、お湯に浸けるための容器を探すのが困難です。根気良く、上からお湯をかけ続けるくらいしか、なす術は無いでしょう。
また、溶けたボンドは、弾力が残るような状態です。くっつけた物同士がスルリと離れる状態にはなりません。
ダボの受け穴に注入して、ダボを打ち込んだ場合では、ペンチでダボを摘まみ、引き抜いてやらなければいけません。
その他、ケースにより、針でボンドを掻き出す、当て木をしてトンカチで叩いてずらす、等等、繊細な作業になります。
日曜大工でのボンドの扱いは、くれぐれも慎重に。
・筆の場合
ボンドを塗るのに使った筆が、固まってしまった場合。
筆は、動物の毛と竹でできたものが多く、それらの素材はお湯に浸しても変質しません。
ただ、溶かしたボンドをはがし取るのは、根気の要る作業になるでしょう。大雑把に引っ張ると、筆の毛が抜けたり、ちぎれたりしてしまい、最悪の場合、使用不可能な状態になってしまうことも。筆先は慎重に扱ってあげて下さい。
筆の場合は、ボンドで固まってしまうのを予防するのが重要です。
ボンドを塗った後には、筆先を水に浸けて保管しましょう。もちろん、毎日を水換えるのを忘れずに。
まとめ
・木工用ボンドは、お湯に浸すと軟らかくなる。
・液状には戻らないので、ボンドをはがし取ってやる必要がある。
・木工用ボンドが本当に固まりきるのは、接着から24時間後。24時間以内ならば、はがしやすい。
・布についたボンドを溶かす場合、アイロンで温めるだけでも良い。熱に弱い素材に注意。
・紙についたボンドを溶かすのは、諦めましょう。
・大きな物をお湯に浸すのは、大変です。日曜大工での木工用ボンドの扱いは、慎重に。
・筆はお湯に浸せるが、ボンドをはがす時に乱暴に扱うと、筆先が傷む。ボンドを塗るのに使った筆は、水に浸けて保管し、固まらせない。