炭酸を飲むと骨が溶けるのは本当か?多くの人が誤解している真実とは

子供の頃、誰もが一度は親に「炭酸飲み過ぎたら、骨溶けるよ。」って言われますよね。

これ、本当にそう信じていますか?

姪っ子ちゃんの夏休みの宿題に付き合ってて、思い出したこの話。一緒に宿題をしている姪っ子ちゃんが初めてコーラを飲んだのは、グアムに旅行に行った時の2歳手前のことでした。

でも、それ以降も姪っ子ちゃんの両親が「骨溶けるよ」というのを聞いたことがないです。それなのに、なぜ突然骨が溶けるかの実験を始めるのか…なぞ。と思ったら、お友達のお母さんに言われたそうです。家族ではない人に言われて、響いたよう。

今回は、炭酸は骨を溶かすのかどうかの真相を解明していきます。

炭酸は骨を溶かすのか…実験前にさくっと考察

姪っ子ちゃんの実験を上手く進めるために、まずは下準備をします。実は、この炭酸が骨を溶かすというのは、ある意味ではどういう炭酸かにもよるんです。

一般的な炭酸清涼飲料、いわゆる炭酸ジュースの場合の話では、ポイントになるのは「酸味料」なのです。酸は、カルシウムやマグネシウムを溶かす性質を持っています。そして、骨や歯の主成分は、カルシウムやマグネシウムです。

だから、直接触れる歯には影響があります。でも、飲むだけで、歯を炭酸ジュースにつけるわけではないのです。たーくさん飲めば、歯のエナメル質は溶ける可能性があるかも…程度です。

そして、骨に至っては、直接触れてないのに、どうして炭酸が骨を溶かせるのか…ということなのです。胃の中では、酸性の胃酸が分泌されていますが、それで自分の骨が溶けることはありません。直接触れていないからです。

炭酸が骨を溶かすと言われているのはなぜ?

あくまでも個人的な見解ですが…炭酸ジュースっておなかをいっぱいにしますよね?飲み過ぎると、ゴハンが食べられなくなることありませんか?

それで親が言いがちな、こじ付け的な炭酸ジュース飲み過ぎ防止のセリフだと思っています。

確かに、永久歯のエナメル質が溶けてしまうことがあるかも知れませんが、それなら骨が溶けるという表現にしなくてもいいですよね。

骨を溶かすものはあるのか?

さて、姪っ子ちゃんの実験なのですが、魚の骨をいろいろな液体につけて経過を見る実験なので、強烈な酸性のものを入れないと、結果が出ないのでは…とおばさんなりに考えました。

骨を入れる液体は、口に入れる液体にしたいようなので、炭酸飲料の代表といえば、やはりコーラははずせない。他に、100%オレンジジュース、食塩水、そして強酸性の酢も用意することを提案しました。

もちろん、酢に入った骨は、酸性の中につけたのでかなり溶けたわけですが、姪っ子ちゃんにはそのことよりも、コーラにつけた骨が茶色に変わったことの方が、興味があったようです。実験の意図がずれている気がする…。

「これって、歯も茶色になるかな?」と。この色は、コーラに含まれるカラメルからの色なのです。一般的には、飲み物は大量に日常的に飲めば、歯の表面のエナメル質を溶かす可能性はあります。

もし、エナメル質が溶けたところに、コーラが大量に通過するなら、色がつかないとは言えないかもしれません。だって、世の中には歯のステインに悩む人も多いわけですから。

結局のところは、炭酸で骨溶けるはやはり都市伝説

というわけで、飲み物の炭酸は骨溶けるというのは、都市伝説です。

歯のエナメル質が溶けるかも?程度はありえますが、それだって炭酸のせいではなく、酸味料のせいです。そして、みんながみんなそうなわけではありません。

それに、唾液には中和作用があります。口の中が極端に酸性になれば、唾液の分泌が多くなって中和するのです。

炭酸は骨を溶かしたりしないので、安心してシュワシュワ感を楽しんでください。

まとめ

なにも入っていない炭酸水なら、歯にも骨にもなにも影響はありません。健康や美容のために炭酸水を飲んでいる人は、安心してください。

  • 炭酸が骨溶けるというのは、炭酸ではなく「酸味料」がポイント。
  • 酸が骨や歯の主成分のカルシウムやマグネシウムを溶かすのは、本当。
  • 実際には、歯のエナメル質を溶かす可能性があるかも…程度。
  • 炭酸はおなかがいっぱいになるので、骨が溶けると過大表現をしたのでは?
  • コーラ、100%オレンジジュース、食塩水、酢に魚の骨をつけると、酢では骨が溶けた。
  • 飲み物の炭酸は骨溶けるというのは、都市伝説。

骨が溶けるかどうかより甘さを考えると、小さい子にはあまりに炭酸飲料は飲んでは欲しくないかも知れませんね。この甘さが、カルシウムの吸収を妨げることがあるのです。

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