ビタミンCの摂りすぎ=危険は嘘?過剰摂取の副作用が心配な方へ

ビタミンCは、健康や美容にとって大切な栄養素のイメージが大きいですよね。

食べ物や飲み物で積極的に摂取するだけでなく、サプリメントでもビタミンCを摂っている人は多いでしょう。

でも、たくさんのフルーツやドリンクのあとのサプリメントを飲んで、さらにビタミンCを摂っていいか迷うことがありませんか?

ビタミンCはどれくらいなら摂取して大丈夫なのか、摂取しすぎるとどうなるのか…あなたの心配を解決します。

ビタミンC過剰摂取の症状とは?

ビタミンCの過剰摂取は結石の原因になるというウワサを聞いたことがある人もいるかも知れません。尿管結石になると聞いた人もいるかも。でも、これは単なるウワサです。

実際には、医学的に確認されたデータはないのです。どうしてこんなウワサがでたのでしょうか?

ビタミンCは水溶性のビタミンなので、過剰に摂取した場合にもすぐに体内から排出されます。ただ、一時的に大量のビタミンCを摂取したときには、わかりやすい症状として下痢や吐き気が起こることがあります。

これは、腸管耐容量という、おなかが緩くなる量の基準を超えてしまった時の話。ビタミンCの腸管耐容量は個人差もありますが3~4gと言われています。

レモン1個のビタミンCは0.2g(200mg)ほどなので、単純計算で15個以上食べないと3gにはなりません。

ほかにもビタミンCの過剰摂取についてはいろいろなウワサがありますが、水溶性のビタミンなので、そこまで大事に至ることはないというのが一般的な見解なのです。下痢や吐き気も一時的なものです。

ただし、体内に鉄分を蓄積する疾患を持っている人は、ビタミンCには注意が必要です。

ビタミンCの1日の摂取量は?

それでも、やっぱりビタミンCは適量を摂取したいですよね。

厚生労働省のサイトでは、ビタミンCの安全な上限値を『成人で2,000mg』としています。

普通の生活では、1日の推進摂取量の目安は、100mg前後だそう。

そう考えると、2,000mgに達するのはかなり難しそうですね。

ビタミンCサプリメントについて、知っておきたいこと

食べ物から摂取する自然のビタミンCは、がんを発症するリスクを低下させると言われています。

しかし、ビタミンCのサプリメントには抗酸化物質も入っていて、リスク低下の有効がほとんど期待できないのです。

それどころか、がんの治療として化学療法や放射線療法をしている時には、サプリメントに含まれるビタミンCと他の抗酸化物質が、治療の妨害など望ましくない作用を起こす可能性があります。

治療中の場合には、サプリメントについてお医者さんと相談しましょう。

ビタミンCを食べ物から摂取するには?

では、自然のビタミンCは何から効率的に摂取できるのでしょうか?

■フルーツだと…

一番に頭に浮かぶのは、やはりレモンやオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類でしょう。ジュースだとビタミンCを摂取しやすいですよね。アセロラやキウイフルーツ、グアバもビタミンCが多いです。

どのフルーツも100gあたりで、最高でも200mgのビタミンCなので、上限の2,000mgまで達するにはかなりの量を食べなくてはいけません。常識の範囲の量なら、過剰摂取とはならないでしょう。

ただし、酸味の強いアセロラが1,700mg、甘いもので800mgなので、アセロラだけはちょっと注意が必要かも知れませんが…あまり一般的に食べませんよね。

■野菜だと…

ピーマンのビタミンCは野菜で一番の量です。一般的には、加熱でビタミンCは失われがちですが、ピーマンに限ってはごく軽く油で炒めるほうが、ビタミンCが増えます。

ビタミンCを含むほかの野菜には、パプリカ、ブロッコリー、ゴーヤ、カリフラワー、トマトやキャベツがあります。野菜のビタミンCは、100gで30~80mgとフルーツには勝てません。

まとめ

いろいろなウワサも多いビタミンCですが、健康・美容のために上手に付き合いたい栄養ですよね。

まとめると…

  • ビタミンCの過剰摂取で結石ができるというのは、医学的根拠はない。
  • 過剰摂取で一時的な吐き気や下痢の可能性はある。
  • ビタミンCの1日の摂取上限は、成人で2,000mg。
  • 1日の推奨摂取量は、100mgほど。
  • サプリメントは、自然のビタミンCにあるがん予防の効果が期待できない。
  • がん治療中には、ビタミンCサプリメントに注意が必要。
  • ビタミンCが多いフルーツ:柑橘系、アセロラ、キウイフルーツ、グアバなど。
  • ビタミンCが多い野菜:ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、カリフラワー、ゴーヤ、トマト、キャベツなど。

ビタミンCを効率的に摂取するには、やっぱりフルーツが一番いいです。生で食べられますし、手間もかかりません。

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