あっさりおいしい、大根サラダ。
最近葉物野菜が高騰していますが、大根は比較的値段が安定して、頼もしいものです。
みずみずしく美味しい大根サラダを作るには、切り方が一番大切です。
切り方さえ上手にできれば、ドレッシングはしょうゆだけでも、気の利いた副菜になりますよ。
繊維に沿った千切りが命
大根サラダは、シャキシャキした食感が命。
シャキシャキ感を引き出すには、繊維に沿った千切りが一番です。
大根は水分が多いため、繊維を断ち切ってしまうと、シャキシャキ感が薄れてしまいます。
また、水にさらしたとき、天然パーマのようにちぢれてしまうので、見た目が良くありません。
まず、一番丁寧なやり方をご説明します。
・よく切れる包丁を用意する。
・大根を、5センチの長さの筒切りにし、皮を剥く。
・大根をまな板に立てて置き、3ミリ厚の薄切りにする。
・薄切りしたものを、繊維が縦方向になるように、重ねて並べる。
・3ミリ幅に千切りする。
・さっと水にさらす。
なお、大根サラダの場合は、塩もみなどの下味はつけません。
塩分がつくと、とたんに、大根の内側から水分が出てきて、シナシナのビシャビシャになってしまいます。
ニンジンなど、他の野菜と混ぜる場合も、塩もみしないように気を付けましょう。
ゴマや海苔をトッピングする場合も、味付きのものは避けます。
仕上げのドレッシングは食べる人がお好みでかける、くらいに、食べる直前に調味するのが一番です。
包丁いらずの便利グッズ。
綺麗な千切りをマスターするには、かなりの練習が必要です。
お料理に時間をかけたがらない昨今、主婦歴20年のキャリアの方でも、
「千切りはあまり経験がない」なんてこともあるでしょう。
野菜を千切りにする便利グッズは、色んな種類がありますね。
最も大根サラダに適するスライサーはどれでしょうか?
・野菜ヌードルスライサー
低糖質ダイエットや、フォトジェニックなお料理で人気の野菜ヌードル。
その野菜ヌードルを作るためのスライサーです。
野菜ヌードルは、麺っぽさを出すために、らせん状に切るのが特徴。大根サラダには向きません。
・おろし金型スライサー(つま切り)
お刺身のつまを作るため、昔から活躍しているスライサーです。
千切りの太さによって色々な種類があったり、飾り切りに対応できるものもあります。
繊維に沿った千切りにするには、素手ではちょっと扱いづらいです。野菜を抑える専用の器具が付いている商品がおすすめです。
・ピーラー型スライサー
おろし金型よりも小回りの利く、ピーラー型。
意外と力の入れ加減が難しく、綺麗な棒状の千切りは作りにくいです。
また、どうしても野菜を支えるほうの手が危険になります。大根サラダに関しては、器具付きおろし金型に軍配が上がります。
・フードカッター
フードカッターの多くは、回転刃で野菜をナナメに刻んでいきます。繊維に沿った千切りには向きません。
業務用のフードカッターの中には、おろし金型スライサーのおばけのような、繊維に沿って切れるものもありますが……。
紅芯大根、黒大根は?
最近は、見た目が華やかな変わり大根も売られています。
皮が白く中が赤いもの、皮だけが赤いもの、皮だけが黒いもの、全体が緑色のもの、などなど。
多くが中華食材で、おでんや風呂吹きのような煮物には向かないものがあります。色の鮮やかさを楽しむ面でも、サラダにするのが一番です。
けれど、こうした変わり大根は、皮目と中心との色の変化が命。皮を剥いて縦に千切りなんて、勿体ないですね。
普通の大根(繊維に沿った千切り)3:変わり大根(皮を残したイチョウ切り)1
くらいの割合で、飾りとして使うのがスマートです。
・カット野菜
スーパーやコンビニで、100gくらいのパックで売られている、カット野菜。大根サラダ用の商品も売られています。
ニンジンや水菜も取り合わせて、見栄え良く作ってくれてありますが、たいてい、フードカッターでナナメに切った千切りを使っています。
せっかく手作りするなら、カット野菜の大根サラダよりも上手に作りたいものですね。
まとめ
・大根サラダは繊維に沿った千切りが命。
・できるだけ、食べる直前まで、塩味を加えない。トッピングには味付きのものは避ける。
・スライサーはおろし金型・野菜押さえ器具付きがおススメ。
・変わり大根は、繊維に沿った千切りにするのはもったいない。皮を残したイチョウ切りが良い。普通の大根と3:1程度の割合で混ぜる。