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「威厳ってどういう意味?」を誰でもわかりやすい言葉でまとめてみた

やたら画数の多い漢字の組み合わせ、【威厳】。

この言葉、どういう意味かなんとなくわかっているけど、いざ説明しようとすると難しくないですか?

先日、ランチをしている時に、友人のMちゃんが「上司が威厳を損なうようなことをされたって言ったんだけど、威厳って自分で言う言葉じゃないよね?」との話から、よく考えると威厳の意味って説明するのがとても難しいのでは…な基本の話になったのです。

あーだこーだ考えているうちに、解散しないといけない時間になってしまい、威厳の話は途中のまま…。

なんだかスッキリしないので、もう一度Mちゃんやみんなとの話を振り返りながら、【威厳】について調べてみました。

辞書でもわかりにくい威厳の意味

まずは、いくつかの辞書で【威厳】を調べてみました。

  • 「人を圧するようないかめしさ。厳かでいかめしいこと。」
  • 「堂々としており、重々しく近寄りがたいさま。」
  • 「近寄りがたいほど堂々としておごそかなこと。」

意味を考えやすいように、例えば『威厳のある人』と使ったとすると…

意味だけみると、威厳のある人というと強面で近寄りがたい人のことのように思えますが、ただ強面なだけでは、“厳かで”とか“堂々として”とか“重々しい”などとはちょっと違うような気がします。

辞書でも、まだまだわかりにくいですね、【威厳】の意味。

類語辞典から考える威厳の意味

今度は、【威厳】の類語を調べてみました。

類語辞典には、それぞれの「意義素」に応じた類語を連ねるものがあります。この「意義素」とは、それぞれの言葉には一定の基本的意味があるけど、いくつかの意味的な成分、いわゆるニュアンスみたいなものがあるよー。とする言語学の考え方なんですね。それに合わせて類語を挙げてるのです。

ということは、威厳の意義素をみたら、スッキリしそうな予感!

ある類語辞典の【威厳】の意義素と類語のいつかは、

  • 高位の官職、階級、地位→貫禄・品位・値打ちなど
  • 規模や大きさが強い印象を与えること→威厳・威風など
  • 態度と外観が形式ばった→尊厳・厳かさなど

もう1冊は、

  • 人をおそれさせて従わせる力のこと→権威・威勢など
  • 周りを圧倒するような存在感のこと→貫禄・風格・など

総合して威厳の意味を考えると…

威厳を使うのが人に対してある場合には、どうも偉い人とか立派な人のようです。モノに対してである場合には、ものすごく大きいとか立派な様子っぽいですね。

人に対してなら、「立派である」には、ある程度の地位があるとか尊敬できる人でないと立派とは言いません。ただ近寄りがたいだけでは、【威厳】まではいかないのではないでしょうか?

モノに対してであれば、尊敬と同じようなニュアンスで重要視されているとか尊ばれているなどというところでしょうか。

ということで、私調べの【威厳】の意味は、
「厳かで堂々としていて、尊ばれている(尊敬されている)が近寄りがたいこと。」みたいな意味に落ち着きました。

Mちゃんの言っていたことを振り返る

威厳の中に、私調べな尊ぶ気持ちも含まれているとすれば、威厳は他の人によって言われる言葉であって、自分で言うのはちょっとおかしいのかも知れません。

もしくは、周りから見ても明らかに地位がある人や以前誰かに「威厳がありますね。」と言われたことがある人ならば、成立するのかも知れません。

Mちゃんは、そんなに偉い上司と話していたのか…今度は、そっちが気になってきました。

まとめ

私なりの【威厳】の意味を整理してみました。あくまでも、言葉のニュアンスの話なので、また感じ方が違う人もいるかも知れませんが、スッキリしました。

まとめると…

■辞書によると、【威厳】の意味は、

・人を圧するようないかめしさ。厳かでいかめしいこと。
・堂々としており、重々しく近寄りがたいさま。

など、わかりにくい

■意義素と類語は、

・高位の官職、階級、地位→貫禄・品位・値打ちなど
・規模や大きさが強い印象を与えること→威厳・威風など
・態度と外観が形式ばった→尊厳・厳かさなど

■総合的に私の【威厳】の意味は、
・「厳かで堂々としていて、尊ばれている(尊敬されている)が近寄りがたいこと。」

■尊ぶのは他人なので、威厳を自分に対して使うには、地位のある人や威厳があると言われた人でないとおかしい。

日本語って、難しいですね。そして、何となく使っていると、実は正しい意味からいうと恥ずかしいことを言っている時もあるのかも知れません。「ん?」と思ったら、調べる習慣をつけたいですね。

カテゴリ: 雑学