なかなか人に話せない、体の悩み。他の人に聞いてみたいけど、聞くタイミングがなかったり、または何だか恥ずかしかったり、 怖かったり・・・。
それはへその悩みも然りです。「へそのゴマってお手入れしてる?」とか「へそのゴマが臭いって普通なの?」なんて、やっぱり人には聞けないですよね!実はへそって、とてもデリケート・・・。
今回はへそについてもっと知った上で、より良いお手入れ方法を考えていきましょう。
目次
へそのゴマが臭い原因とは!?
私たちの身近な存在「へそ」ですが、実はものすごい数の細菌が生息しているんです。ある研究によると、 多い人で100種類以上の細菌がいるんだとか・・
しかもへそに潜む細菌は、年齢、性別、人種、さらには、へそをよく洗っているかどうかとは 関係ないんだそうです。まさに無差別に潜む細菌の脅威です^^;
へそは細菌が潜む絶好の場所
そんなへそですから、へそは体の中で最も汚い場所だと言われています。雑菌の数はトイレの便器内に存在するものより、約4100倍多いということです。何か、小さい場所なのにすごく賑やかそう・・・。
おへそはしっかり洗われることも少なく、お風呂あがりに水分をきっちり拭われることもありません。適度な湿気と温度もあって、細菌にとっては過ごしやすく繁殖もしやすい場所なんです。
通常はへその臭いもゴマもへその不衛生さから来ていると考えられています。
新陳代謝ってものがありますもんね。それを放置していると、やはり老廃物が溜まってしまいます。
でもそれだけではないようですよ。体質や生活習慣、へその形や深さにも関係するかもしれませんが、アメリカの研究によるとへそ在住の細菌があの特有の臭いを出しているそうです。だからへその臭いも人によって微妙に違うんだって。
へそのゴマに関しても然り。成分を見ると主に垢や汚れ、皮脂や汗ですが、ここにも細菌細胞が含まれているそうです。
何か・・ちょっとはた迷惑な感じもしますが、自然はなかなか上手にできているので、ひょっとするとこの細菌の働きには何か意味があるのかも?(笑)
へそのお手入れはどうしたらいいの?
お手入れは、あくまでそ~っと。固いものを使ったり、力ずくで擦ってみたりするのは敏感なへそを傷つけてしまいます。
毎日できるお手入れ
そこでまず毎日できるオススメのお手入れがこちら。
入浴時に軽く洗い、風呂からあがったら一旦シャワーで流す。浴槽も結構雑菌だらけなんです!そして最後にへその中もタオルで軽く拭うことです。後で綿棒で奥の方に残った水分を取ると、更にいいですね。
目的としては体の他の部分同様、程よく清潔を保ち、湿気をなるべく取り除くことです。
私は現在これで臭い&ゴマ知らずです。
ゴマが気になった場合のお手入れ
ゴマが溜まりやすい方や、忙しい方にはこちら。週2~3回を目安にしたお手入れ方法です。
1番簡単なのは、入浴時にちょっとふやけたところを、綿棒で取り除くことですね。
でもそれでは取れない頑固なゴマもあるでしょう?
最近では市販のゴマ取りグッズなんて便利なものもありますが、私としては肌に負担をかけない、お財布にも優しいオイル&綿棒がオススメです。
これはオリーブオイルでもOKなのですが、基本は料理用でしょう?私はどうも抵抗があるんです。
そこで便利なのが、ベビーオイルorクレンジングオイルです。どちらも敏感な肌に使われるものですし、オイルには汚れを浮かせる働きがあります。これで肌だけでなく、へそ在住の細菌たちにも負担が最小限になると思いますよ。
そのオイルをへそに入れちょっと待ちます。そして綿棒で優しく取ってあげてください。頑固すぎないゴマであれば、オイルを浸した綿棒でへそをぐるっと拭う方法もアリです。ガーゼも良いのですが、細かいところにも行き届き、使い勝手の良い綿棒がやはりオススメですね。
雑菌や臭い対策のために 仕上げに殺菌グッズを使用したくなりますが、PHバランスを崩さないためにも、そして細菌たちのためにも控えましょう。
へそはデリケート言うことを忘れずに
もう1点知っておきたいのが、へそはデリケートな部分であるということです。胎児の頃、母体から栄養や酸素などをもらうためにへその緒はお腹の内部まで繋がっていたんです。そのへその緒が取れると、繋がっていた穴が筋膜ができたりして徐々に塞がれます。
ただ塞がった後も、へその下には皮下脂肪や筋肉がないため、内臓とは結構近隣関係にあるんですね。どれだけ近いかは長女の生後数日のおへそを例に見てましょう。
へそと内臓は隣り合わせ!?
へその緒が取れた後、長女は私の母も心配になる程、へそが出ていました。試しに押して元に戻そうとすると、グジュグジュと奇妙な音を立てて、簡単に戻っていきましたが、指に残ったあの感触も不気味で・・・。
小児科の先生に相談すると、「内側の穴がまだ塞がっていないので、腹圧でへその中に腸が入り込んでるんですよ。」と・・・。先生は笑顔でそう言ってたけど、私と母は真っ青。
戻した時のあの奇妙な音は腸の音!?=腸を触ってたの!?
でもそれは新生児には結構あることだそうで、それも時間の経過と共に自然に治るため心配はないようです。ただこれが2歳くらいまでに、塞がらないと「臍ヘルニア」と言い、手術が必要になってくるわけです。
それを聞いて私と母は、また真っ青。
でも幸いその後すぐに塞がりました。
とまあ、へそはこれくらい内臓と近いんです。だからおへそは触りすぎたり、強くこすりすぎたりすると、お腹が痛くことは合点がいきます。
また触れた時にへそ周辺にピリッと 内臓に響く電撃の様な感じを経験したことはありませんか?実はへその周りには毛細血管や神経組織が集中していて、触られる感覚に対してもとてもデリケートなんですね。
ゴマを取るとお腹が痛くなる !?
そんなデリケートなへそですから、小学生の頃、私はクラスの子にこんなことを言われました。
「へそのゴマを取ると、お腹が痛くなるんだよ!」
このひと言を聞いて以来、へそは私にとってアンタッチャブルな場所となりました。
かれこれ20歳の頃まで触れなかったんです。
そして大学生になった時、「お腹痛くなるなんて、迷信だよ~。」という衝撃的な事実を知りました。というか、 「これまでお手入れをしてない方が信じられない。」と、笑われちゃいました・・・。
恥ずかしかったぁ・・・。
その晩お風呂で早速人生初、へそのお手入れ。タブーを破るその瞬間が、ちょっと怖かったです。幸いゴマもそれ程大きくなく、 びっくりするような臭いがあった記憶はないなぁ。お腹も痛くなりませんでした!
中には「臍石」といって、ゴマが大きく固くなりすぎて病院に行かなければならない方もいます。
それが臭いの臭くないの!不衛生なままにしておくのは、健康にも良くないですね。
清潔にしていても臭いがする場合は要注意!
例えばいつも清潔を保っているのに、強い臭いを持った液体が出たり、痒みや時には腹痛を伴ったりする場合は即病院へ。
へその臭いで気をつけなければならないのが病気です。
尿膜管遺残症
臭いのキツイ液体が出て、腹痛があるようならば「尿膜管遺残症」の疑いがあります。
文字からちょっと想像できるかもしれませんが、胎児の頃に膀胱とへその緒を繋いでいたのが尿膜管。本来はそれが生後退化してなくなるのですが、それが残ってしまうこともあるんです。
これは手術で取り除くしか治療法がないんですね。
放置しておくとひどくなる一方なので、おかしいと思ったら必ず受診してください。
臍炎
バイ菌が侵入して起きる炎症を「臍炎」と言います。
初期症状としては赤く腫れたり痒くなったり。これがひどくなると触っただけでへそに激痛が!放っておくと重症化する可能性もあるので、「ちょっと腫れておかしいな」と思ったら、病院での受診オススメします。
これはへその掃除のし過ぎが原因の場合もあるし、逆に不衛生にし過ぎてもなるので要注意です!
それ以外でもバイ菌が入ると、罹ってしまいます。
何事も「過ぎる」のは良くないんですね。
まとめ
へその悩みは多くの人が抱えている問題です。へその健康を守るためにもお手入れが必要ですが、その前にへそ事情を知っておきましょう。
- へそは細菌の宝庫であること
- 殆どの細菌は人には害がなく、皮膚の免疫機能に重要な働きをしている可能性があること
- 細菌が臭いやゴマの原因になっているかもしれないこと
- へそは内臓と近く、とてもデリケートな部分であること
へその臭いとゴマのお手入れのオススメがこちらです。
- 生活習慣に気をつける
- 毎日のお手入れ:入浴の際にへそを軽く洗い、風呂上りにシャワーで洗い流す。入浴後はタオルで水分を充分に拭く
- 週2~3回のお手入れ:ベビーオイルorクレンジングオイルを垂らし、しばらくしてから綿棒で拭う
へその手入れの際は、そっと行ってください。
また膿を伴って臭いがある場合は、病気の可能性が高いので病院に行きましょう。