小学生にもなると、ワクワクする分、心配ごとも増えていきます。
その一つが「いじめ」・・・。
幼稚園や保育園のように先生が付きっきりで子供の様子を見守り注意する「保育」の環境ではなく、
小学校に上がると途端に先生は授業を専門にし、
基本的な集団生活は生徒自身の自主性を重んじるようになります。
(もちろん多少の指導と見守りもありますが)
その中で子供たちはまだ善悪の区別がつかないまま、他者を虐げることもあります。
最初は軽いスキンシップ(おふざけ)のつもりが、だんだん力が強くなりやがて暴力的になります。
加害者も力の加減が分からないまま、理不尽な暴力を他者に向ける。
そしてそれは弱い立場の生徒に向けられ「いじめ」に発展します。
同級生からの暴力は、体はもちろん心にも多大なダメージを与えます。
このまま暴力を受ける側は何もできないまま、なすがままにされるしかないのでしょうか?
いいえ、決してそんなことはありません。
なぜ暴力を受けることになってしまったのか、
暴力によるいじめから脱する方法を様々な角度・経験談から導いていきましょう。
いじめられやすい子供の特徴
「いじめはいじめる側が100%悪い」という言葉は間違いありません。
ですが、いじめられる子供にはいくつか共通点があるようです。
それは何なのでしょうか。
【気が弱い・コミュニケーションが苦手】
嫌なことをされても「イヤ」と言えない、基本的に誰かと喋ることが苦手・・・など、
大人しい性格に目を付けられて「こいつならいじめても大丈夫」という理由でいじめられることがあります。
嫌なことをされても笑ってごまかそうとしたりする子も中にはいます。
そうやって相手が傷ついていることに気付かないままいじめているというケースもあります。
【良くも悪くも目立つ】
成績が優秀だったり、容姿端麗だったり、太っていたり、細すぎていたり・・・
何かしらの特徴が飛びぬけていたり人と違うことで興味を持たれ、それがいじめに発展するケース。
同調圧力が現代でも強く残っている日本ではかなり多い理由でしょう。
また、クラスのリーダー的存在だったり、運動が得意な子に対しても「妬み」を理由にいじめることもあります。
日本では「出来ない場合は出来る人を蹴落とす」傾向が大人の世界でもあります・・・悲しいですが・・・・。
【真面目すぎる・協調性がない】
人の話を真に受けすぎたり、規則を重んじて「ダメだよ」と周りの子たちに注意するなど、
「冗談が通じないやつ」「空気読まないやつ」という印象を持たれ、いじめられるパターン。
また、真面目なので「親に心配かけたくない」といじめられることを隠したりする子も多いので、
事態の発覚が遅れることもあります。
【周りと同じことができない】
みんなが当たり前にできていることが、上手くできない子。
もともと要領が悪かったり、何かしらの障害を持っていてできない子に対して、
「あいつが足を引っ張っている」「あいつのせいで授業が遅れる」等の理由でいじめるケース。
その人のミスという明確な結果があることで、周りもフォローしずらく、厄介者扱いされてしまう傾向に。
蹴られるいじめから脱するための対策法
上記では「いじめられやすい傾向のあるパターン」をいくつか提示しましたが、
どんな理由があったとしても蹴られたり暴力を振られる理由にはなりません。
だって要約したら「(自分が)気に食わないから蹴った」と同じことです。
酷いですよね。
道端で「むしゃくしゃしていたから」という理由で
暴力行為に及んだ人間(通り魔)はことごとく逮捕されています。
それと同じことなのです。
ですが未成年の内は少年法に守られているので、
上記のような理不尽な暴力をしてもよっぽどのことがない限り罰則は適用されません。
悲しいですが、理不尽な暴力に対抗するには自分から行動しなくてはいけません。
蹴られるいじめから脱するための対策をいくつか紹介します。
【身体を鍛える】
とても短絡的ですが、暴力によるいじめはいじめる側からしたら
「弱そうだから・自分に害がなさそうだから」という理由でやってくることがほとんどです。
身体を鍛えることによって、肉体的にも精神的にも自信がついてきます。
自信が身に着けば自ずといじめっ子に対する態度も強く・堂々とできるので、
だんだんといじめられなくなってくる可能性があります。
【立場が上の人を味方につける】
クラスのリーダー的存在、知り合いの上級生、不良グループのリーダー等、
集団の中で立場が上の生徒を味方につける(気に入られる)ことも有効な手段です。
ある不良グループからいじめを受けていて、そのリーダー格に初めて会った時に反抗した際、
「お前面白れぇな!」と逆に気に入られ、それから下っ端からのいじめがパッタリと無くなったという体験談もあります。
【証拠を残した上で信頼できる大人に相談する】
こちらは少し大人向けの対策です。
暴力を受けた時は
・その日時
・誰にやられたのか
・被害を受けた身体の場所について詳しく記録を残しておきましょう。
もし暴力を受けた時の傷などがあるのなら、写真に撮って保存してください。
親や先生にいじめられていることを告げる際、
「どのくらい深刻な事態なのか」を分かりやすく理解してもらうために日々の記録はとても有効です。
怪我が酷かったり精神的に傷ついたりで医者に診てもらった場合は診断書を発行してもらえれば、
いじめてきた子の親に治療費を請求できる可能性もあります。
大人がいじめ解決に向けて動いてくれるように、自身が負った被害を明確に証明する必要があります。
【窮鼠猫をかむ作戦】
あまりネット上では推奨したくない対策ですが、
やられたらやり返す、相手に自分の受けた痛みと同じ痛みを与える。
「抵抗しない」と踏んでいた相手にやり返されたことで、
ビビッてそれ以降やられなくなるケースもあります。
ですがやり返したことでまた酷い返り討ちを受ける可能性もある上、
大人の立場から見たら「子供同士のケンカ」と解釈されてしまう恐れもあるので、注意が必要です。
【いじめっ子にまっすぐ抗議する】
集団の中であえていじめ行為をされているなら、
「自分はあなたに対して何もしていないのに、どうしてこんなことをするのか」
とみんなの前で堂々と抗議してみるという方法です。
集団においていじめる側が1割、8割が傍観者です。
そして残り1割は「何とかしてあげたいけど・・・」といじめを否定的に見ている人がいるはずです。
あなたが勇気を出して行動することで、集団心理を変えられる可能性があります。
実際にこのように抗議して議論と勉強で誰にも負けなくなったら、
自然といじめの状態は脱していたという体験談があります。
【学校に行かない・転校する】
悲しいですが、理不尽な行為をしてくる相手に正論や言葉は通じず、
またそのいじめっ子の親も理解が乏しい場合があります。
こうなってしまったらもうその環境から離れるしかありません。
すぐに転校しましょう。
そんなのに付き合う時間がもったいないです。
不登校や転校は決して「逃げ」ではなく
「得体のしれないものから離れるための選択の一つ」なので、後ろめたく感じることはありません。
さいごに
上記でも書きましたが、
「どんな特徴や理由があったとしても、他人から暴力を振られる理由にはなりません」
自分がいじめられるのは自分が悪いから・・・と諦めないでください。
あなたは何も悪くないです。
理不尽な扱いを受けている場合は、自分だけで解決しようとしないで、
出来るだけ早めに信頼できる誰かに相談しましょう。
取り返しのつかない事態になる前に、あなた自身の行動で自分の身と心を守ってくださいね。