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いじめで学校に行きたくない。親が子に与えられる選択肢は【必見】

「いじめられているから学校に行きたくない・・・」

ある日突然、自分の子供にこのような言葉を言われたら、あなたはどう思いますか?

嫌なら無理して行かなくていいよと休ませますか?
頑張って行かないと!と学校に行かせようとしますか?

最初に結論を言いますと、筆者は「無理に学校に行かせる必要はない」と考えています。

学校は何をするための場所でしょうか?

平たく言えば①友達を作る②勉強をする
これがほぼメインの目的だと思われます。

では、学校の外ではこの目的を達成できないのでしょうか?
決してそうではありませんよね。

子供の心をすり減らしてまで、学校に行く必要はありません。
無理して行かせることで受ける心の傷の方が、その後の人生にとってよっぽど悪影響です。

自分の子供がいじめが原因で学校に行きたくない時、親としてどのような選択肢を与えることができるのでしょうか。

※この記事は本当に長期間学校に行くことを拒んでいる子に向けた内容です。
「テストが近いから」「マラソンがあるから」等の学校行事が嫌だからという一時的な理由の場合には当てはまりません。

まずは子供の話をしっかり聞く

「(いじめられていて辛いから)学校に行きたくない」

この告白を親にした時点で、その子はかなりの葛藤を自分の中でしてきたことだと思います。
大抵の子供は、「自分がいじめられていることを親に知られたくない・心配をかけたくない」と思いがちです。

けれども、その心の葛藤を乗り越えて親に勇気をもって報告してくれたことを、まずは褒めてあげてください。
そして、どんなことがあったのか、無理に聞き出す必要はありませんが、子供が喋りたいだけ話を聞いてあげましょう。
「ツラかったね、苦しかったね」と言葉をかけ、「学校なんか無理に行かなくてもいい」と力強く言ってあげてください。
親が自分の味方でいてくれるだけでも子供は心強く、安心できます。

そして、話の内容によっては親と学校のやり取り次第で問題が解決できるパターンもあるかもしれません。
もしお子様に「(いじめさえなければ)本当は学校に行きたい」という意欲が少しでもあるのなら、出来るだけの行動を取ってください。出来るだけ慎重に。
結果的に不登校になったとしても、悲観的にならずに「今子供はどうしたいのか」を最優先に考えていきましょう。

友達について

不登校になった場合、学校での友達との交流は少なくなります。
もともと学校に仲の良い友達がいて、学校が終わった放課後に一緒に遊ぶなどの交流があるなら問題はないですが、
遊ぶような友達もおらず、ずっと一人で家に引きこもりっきりの場合は、人付き合いの上でも将来的にもその子にとってマイナスになってしまいます。

どんな形でもいいので家族以外の友達(学校の外の友達)と交流できる機会が必要です。

もし子供が精神的にも落ち着いていて、何かに意欲的な状態ならば、
本人が好きで続けられそうな習い事に誘ってみるとか、学校以外の友達を作れる場を教えてみてあげてください。

どうしても身近でそういう場がないなら、今はインターネット上で同じ趣味を持つ人とすぐつながることもできます。
ネットだけだと少し不安かもしれませんが、そこからリアルでの付き合いもできるかもしれません。

大事なのは、子供のいじめによる心の傷を少しでも癒せる環境を作ること。

『作る』と書きましたが、何も親が躍起になって取り組もうとしなくても大丈夫。
子供自身が自分の好きなことを見つけて、勝手に自分のやりたいことをやってたりします。

本人が好きなことに熱中している場合は、そっと見守ってあげるでもいいでしょう。

学業について

不登校での一番の懸念は、やはり学業についてですよね。
学歴とは関係のない職業や自営業などで生活できている人もたくさんいますが、
筆者としてはやはり子供の将来の選択肢を広げるためにも、「最低でも高卒認定取得」が必要と感じます。

また、義務教育とはよく言ったもので、
中学3年までの学習は生きる上で「これを知っていないと不便」という内容になっています。
特に国語・漢字は積極的に学習すると良いでしょう。

同じように不登校になった方で、大人になって後悔していることは「漢字をもっと勉強しておけば良かった」というものが多く、
大人になった今でも文章を書くときはほとんどひらがなになってしまうのだとか。
そして、国語で読解力を養うこともとても重要です。
これからの時代、人工知能のAIが人の仕事を取っていくだろうと言われていますが、
実はAIはデータを計算するだけであって、読解力はありません。
「ペッ●ーとか喋っているけど?」と思うでしょうが、あれも膨大なデータ計算の上で言葉をチョイスしているにすぎないのです。
ですので、これからはAIに取られない仕事を得る為に、読解力が重要な武器になります。
将来後悔することがないように、「漢字・読解力」は最優先で身に付けるべきでしょう。

ちなみに他の教科も知っていれば興味関心を刺激するものばかりです。
英語に至っては中3までの内容(文法)をしっかり身に着けていれば、問題なくコミュニケーションできるレベル。
義務教育、実は侮れません。

勉強する場としては、フリースクールや通信制、家庭教師など、現代ではたくさんの学ぶための道・選択肢があります。

子供が勉強苦手でも、将来この勉強がどのように必要になるのかをしっかり話し合って、
少しでも学習が楽しいを思える環境をお子様と二人三脚で作っていきましょう。

さいごに

いじめを受けた心の傷は数年やそこらで癒えるものではありません。
そして、いじめによって子供の自尊心はかなり傷ついています。
中には自分だけで立ち直って自尊心を取り戻す強い子もいますが、
一度レールを外れてしまったことで「自分は出来損ない」「自分なんて必要ない人間」と思って
最悪の場合「死」を考えている子がとても多いです。実をいうと私はコレでした。

親としてできることはまず、
「嫌な学校に行かなくても幸せに生きる道を見つけられる」
「あなたの人生は決して不幸ではない」
と子供に伝えることなのではないでしょうか。

高卒認定は取るべきと書きましたが正直言うと、
18歳までの間は勉強よりも「世界はもっと広くて美しいもの・楽しいことで溢れている」ことを
見たり聞いたりする体験をすることで、その後の人生を生きる上でその子にとって最大の宝になると思っています。

不登校になってしまった子供のことを悲観的に考えず、
「(狭い世界から抜け出して)他の子とは違う特別な時間を手に入れた」と思ってみてください。
今後はその子の努力も必要ですが、
親として一緒に、また新たなステージの人生・子育てを楽しんでみてはいかがでしょうか。

カテゴリ: 学校